2023年12月14日(木) パレスチナ問題 その4
パレスチナ情勢は、先月下旬から、イスラエル・ハマス間で、戦闘を休止し、人質の交換や、救援物資の搬入などが行われたが、7日間の停戦が終わり、激しい戦闘を再開している。
本稿は、これまで投稿した下記記事の続編である。
パレスチナ問題 その1 (2023/10/19) (P42)
パレスチナ問題 その2 (2023/10/26) (P43)
パレスチナ問題 その3 (2023/11/27) (P52)
前稿でも掲載した、パレスチナとイスラエル等の地図を、以下に示す。
○先日の12月12日、国連で、国連総会の緊急特別会合が開催されたようだ。
この会議で、パレスチナ問題に関連する、人道目的の即時停戦を求める決議案(エジプトが提出)が、以下のように、賛成多数で採択されている。
賛成 IN FAVOUR 153(日本も)
反対 AGAINST 10(イスラエル、アメリカなど)
棄権 ABSTENTION 23(イギリスなど)
○また、先月の10/27に、同様に、国連総会で、人道目的の休戦を求める決議が行われ、その結果は以下のようだ。
賛成 121 (ロシア、フランスなど)
反対 14 (イスラエル、アメリカなど)
棄権 44 (日本、イギリス、カナダなど)
前回と今回とを比べると、かなりの国が、棄権や反対から、賛成に回っていることが注目される。
○一方、12/8の安保理では、停戦を求める決議で、13カ国が支持したものの、アメリカが拒否権を行使(イギリスは棄権)したようだ。
最近の安保理が、このような状況であることから、国連は、審議・採決の場を、安保理から、国連総会に移したようだ。
総会の決議には拘束力はないものの、アメリカは、国際世論の高まりの中で、窮地に立たされているようだ。