2022年10月1日(土) ブラタモリと石見銀山
毎週、土曜の夜に放送される、NHKTV番組 「ブラタモリ」は、結構、見ている番組だ。やや、旧くなるが、9月3日の放送は、石見銀山の話題であった。
番組のいつもの、お題は、上図にあるように、「世界の石見銀山、そのスゴさとは?」であった。
石見銀山は、世界文化遺産に登録されたが、それは、H19年(2007年)で、日本としては、14番目の世界遺産になり、登録名は、「石見銀山の遺跡とその文化的景観」である。
世界遺産に登録されたことは知っていたが、内容は殆ど知らなかった。
〇石見銀山の状況だが、番組で紹介された情報と、ネットで調べたものが、ごちゃまぜになっているが、以下のようである。
◇採掘状況
採掘のための坑道は、間(ま)歩(ぶ)と言われ、あちこちに、坑道が枝分かれしている。
当時は、手掘りで進むので、時間が掛ったようだ。
番組では、掘り出した後の広い空間が出てきたが、少しづつ人力を積み重ねていった時の凄さを感じたことだ。
採掘した鉱石を選鉱する作業所や、鉱石を貯蔵する設備や、最後に銀を精錬する設備の遺跡もある。
◇流通の仕組み
産出した銀を、流通する仕組みが必要だが、運搬手段として、当時、関西から瀬戸内を経由して東北に行く、北前船が活躍していて、銀の積み出し港として、日本海に面した、温泉津(ゆのつ)港が活躍している。港の周辺の入り組んだ入江は、風向きなどに対応できたようだ。
◇全体として、採掘、生産、流通が一体となった、オールインワンの鉱山都市を形成していたが、鉱山都市としての機能と景観を維持するため、町ぐるみで取り組まれていたという。
〇日本の銀山開発の歴史
往時、日本では多くの銀鉱山が開発されたが、その中で、日本三大銀山と言われる地域があり、山形県の延沢銀山、島根県の石見銀山、兵庫県の生野銀山が挙げられている。
最盛期には、世界全体の1割(他のサイトでは、3割以上とも)の銀を産出していたという。
三大銀山のそれぞれの状況は以下。
・延沢(のべさわ)銀山 現山形県尾花沢市 最盛期は寛永7年(1630)頃。元禄2年(1689)に閉山
鉱山開発で温泉を発見したのが始まりで、現在も続いているのが、銀山温泉で、以前、泊まったことがある。
・石見銀山 現島根県大田(おおだ)市 戦国時代後期~江戸時代前期 S18年(1943)完全閉山
石見銀山で確立した、灰吹法と言う精錬技術は、国内の他の鉱山に、広く普及していったようだ。
・生野銀山 現兵庫県朝来(あさご)市 3代将軍家光の時代 S48年(1973)閉山
〇世界遺産への登録
石見銀山は、H19年(2007年)に、世界遺産に登録。
登録名は、「石見銀山の遺構とその文化的景観」で、日本で、14番目の登録。
構成資産は、全部で14の資産があり、3つに分類されているようだ。
・銀鉱山跡と鉱山町 9資産
・港と港町 2資産
・街道(石見銀山街道) 3資産
(参照サイト 島根県:石見銀山遺跡の概要(トップ _ くらし _ 文化・スポーツ )
日本の世界遺産は、現在、25件が登録されており、内訳は、自然遺産5件、文化遺産20件 である。