2022年2月9日(水) 1AEAのお墨付き
2月7日、経済産業省から、汚染水の海洋放出の安全性について検証するため、IAEA専門家が來日すると発表された。 滞在期間は、2/14~2/18の間で、15、16日には、現地を訪れるようだ。
政府としては、汚染水の処理に関し、国内的にも、国際的にも、IAEAの「お墨付き」が欲しいところだ。
・国内的には、放射能汚染に対する根強い不安や、風評被害の懸念もあり、これらを、払拭したい。
・一方、国際的には、いまだに行われている韓国や台湾の日本産品に対する輸入規制を、解除してもらう根拠を得たい。
としている。
年内に、調査団の中間報告が纏められるという。
IAEA専門家による視察は、昨年12月に予定されていたものだが、コロナの感染拡大の影響で、延期されていたものだ。
日本政府は、2021年4月に、2年後をめどに、IAEAの了解を得て、汚染水の投棄を行う事を決定している。
処理水の海洋放出作業を、単純化して示した下図をネットで見つけたので、引用した。
後述する記事で触れたように、処理水を貯蔵するタンクの容量が逼迫しており、22年夏~24年秋頃には、満杯になると言われている。希釈・再浄化後、海洋に投棄することとなる。
一方、海外の原子力施設からのトリチウム年間放出量は、事故が無い通常運転状態て、下図の様に、大変な量になる。液体は主に海洋投棄で、気体は蒸発させる方法だ。
(図は、【詳報】処理水 海洋放出の方針 理解はどこまで…_風評対策は_ _ 福島第一原発 _ NHKニュース.html から引用)
放出する時の濃度が問題で、自然界に存在する時のレベル以下であれば、環境汚染はないと言えよう。
本ブログでは、福島の事故原発の状況、汚染水の処理、核のゴミの扱い、などについて、多くの記事があるが、直近では、昨年暮れに、以下の記事を投稿している。
汚染水と核のゴミ (2021/12/31)
この記事の中で、昨年の9月に、IAEAのエブラール事務局次長が来日し、政府関係者と意見交換していることに触れている。このような準備段階を経て、今回の、IAEA専門家の視察が実現している。