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ジェンダー平等

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   2021年4月4日(日)  ジェンダー平等

 

 

最近は、ジェンダー平等という言葉が、時々、聞かれるようになった。五輪組織委員会での、女性差別発言に起因するトップ交代劇や、オリンピックの開閉会式の太った豚演出案など、など、だ。(後述の当ブログ記事 東京オリンピック・パラリンピック で取り上げている)

一方、3月31日、世界経済フォーラム(WEF:World Economic Forum スイス)が、世界ジェンダーギャップ指数を発表している。

 

今回は、この関連の話題を取り上げたい。

 

 


〇 性別とジェンダー

 

性については、生物学的性(雄/雌)とともに、社会的・文化的ありようとしての性があり、前者をsex、後者をgenderと、区別している。

アメリカ合衆国などの英米諸国で広く受け入れられている概念に、セクシャルマイノリティ(性的少数者)がある。生まれ持った生物学的性に違和感を感じる人たちがおり(人口の数%程度)、この人たちを、こう呼んでいる。違和感にも、LGBTという、種類があるようだ。LGBという頭字語は、1980年代中期から使われ始め、これにTを加えた「LGBT」という言葉が1990年代から使われているようだ。

LGBTという言葉は、性の多様性と性のアイデンティティからなる文化を強調するもので、今や、権利を認められた肯定的な概念と言えよう。(LGBT - Wikipedia) LGBTの詳細について、後述の、当ブログの記事 「LGBT」で触れているので、本稿では省略する。

これに対して、生物的にも、社会的にも違和感を感じない、「ごく普通の人達の集団」を、セクシャルマジョリティー(性的多数者)と呼んでいる。 

 

〇 ジェンダーギャップ (Gender Gap)

世界経済フォーラム(WEF:World Economic Forum スイス)が、毎年、発表しているのが、ジェンダーギャップで、今年は、4月1日に発表されている。

世界のジェンダーギャップ について、

 政治 経済 教育 健康

の4つの分野について、評価項目ごとに、世界平均と対比したランキングを公表している。 男女平等の度合いを数値化して、社会的、歴史的状況は考慮せず、やや機械的に順位づけしたものだ。

 後述のように、以前、当ブログで、取り上げた事がある。

 

◇ 評価項目

 各分野の評価項目は以下のようだ。

 政治 3項目   (政治への参加と権限)

     国会議員の男女比

     閣僚の男女比

     過去50年間の国家代表の在任年数の男女比

 

 経済 5項目   (経済活動への参加と機会)

    労働力率の男女比

    同種業務での給与格差

    労働所得の男女比

    幹部・管理職での男女比

    専門職・技術職での男女比

 

 教育 4項目   (教育の到達度)

    識字率の格差

    基礎教育在学率の格差

    中等教育在学率の格差

    高等教育在学率の格差

 

 健康 2項目   (健康と生存率)

    出生時の男女比

    健康寿命の男女比

 

詳細は下図 (福生市 男女共同参画情報誌 56    福生市.pdf より引用)

  

 

〇 評価結果とランキング

世界平均と比較すると、健康と教育では、ダントツなのだが、経済がかなり悪く(0.58 117位)、政治は最悪(0.078 147位)である。(下図 数値は、基づいた年度により、多少、変化している) 

4分野総合での各国のランキングは、日本は、120位/156ケ国 で、G7中では最下位である。 

  

評価が最も低い、政治分野での、小項目ごとの評価は、下図である。

 

 

国会議員(衆議院)の女性割合、閣僚の女性割合が少なく、過去50年の女性首相は、実数0(ゼロ)である。

 

経済分野での、小項目ごとの評価は、下図である。

 

 

 労働参加率の男女差、同一労働での男女賃金格差、収入における男女格差では、世界平均よりも、良いのだが、管理職に就いている男女の差が、大きく水を開けられている。専門職・技術職の男女差では、近年、女性の進出が多くなっていて、余り、差が無いようだ。

 

〇 SDGs

2015年9月の国連総会で、世界の開発目標に関し手、 MDGs(Milenium Development Goals)に代わって、持続可能な開発目標:SDGs(Sustainable Develop Goals)が全会一致で採択された。

新たな目標は、下図に示す17に及んでいる。その中の、5番目の目標が、両性の平等(Gender Equality)を実現しよう、である。(図は、ネットより引用)

 

#5の目標のスローガンは、以下である。

「ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る。」

 

具体的なターゲットは、

1~5.6~5.a~5.c

の9項目である。かなり詳細になるが、これら各ターゲットを下図に示す。

 

〇 ブログ記事等での経緯  

ジェンダー平等や女性差別に関して、本ブログで取り上げている記事を、古い順から以下に示す。

選挙と住民投票3  (アイルランドでの同性婚をめぐる住民投票、吉永みち子氏)

     2015/6/2  

ミモザの魅力         (北イタリア 世界婦人の日) 

            2015/9/2

パートナーシップ証明書    (渋谷区、世田谷区の例)

     2015/11/18

名前の話題 ー姓と名ー

     2015/11/30

名前の話題 ー夫婦別姓ー

     2015/12/10

夫婦別姓の最高裁判決

     2015/12/22 

LGBT

     2018/1/18

夫婦別姓制度    (政治の方向  世論調査) 

     2020/12/31

男女共同参画とギャップ  (政府の男女共同参画 WEFのジェンダーギャップ) 

     2021/1/3

東京オリンピック・パラリンピック  (組織委等での、女性蔑視発言)

     202/3/20


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