2013年9月4日(水) カボスとポスタレット
先日の8月末だが、九州の大分が実家のワイフKの知人が、あざやかな緑色の、カボスの実を沢山送ってくれた。
昨年も同じ知人から、カボスを送って頂いたが、時期は11月と、大分遅くで、黄色に色づいていて、その時の様子を、下記記事にしている。
香りの柑橘類 (2012/11/10)
カボスの木は、花の後、夏の終わり頃から、青い実が揃い、次第に黄色に色づいて行くのだろうか。
このカボス、今回は手始めに、手軽で手っ取り早い、飲み物にして頂いて見た。冷蔵庫で冷やした水に、氷を浮かべて、その上からカボスを絞ったのだが、香りがよく、暑い季節には、すっきりして、結構おいしい。
カボスの香り
又、夏りんごを摺りおろしたものに、カボス汁を入れて食べてみたが、こちらもいける。りんごの酸味とも合うようだ。
更に夜には、ワイフKが、カボス湯にしてくれた。実を二つに切って、小さなネットに入れ、湯舟に浮かべた。冬至の頃のユズ湯よりは、やや控え目な香りが漂ってくる。
カボス湯
上述の昨年のブログで触れているが、香りの柑橘類では、国際的なレモンや、よく知られているユズは別として、国産種では、徳島のスダチ(酢橘)があり、全国のスダチ生産量の何と98%が徳島に集中しているという。スダチは、これからの季節、焼いた秋刀魚には欠かせないだろうか。
一方、大分には、カボスがある訳だ。このカボス(香母酢)は、古くから大分県にある柑橘類で、近年には、地場の特産品にすべく、積極的な勧奨も行われ、何処の家の庭先にも、カボスが植えられているそうで、全国のカボス生産量の97%が大分と言う集中ぶりだ。大分のカボスは、鰤(ブリ)の焼き魚にぴったり合うという触れ込みである。 又、刺身や鍋料理の薬味としても、良いようだ(カボス - Wikipedia)
秋刀魚と鰤の焼き魚で、スダチとカボスを逆にして食べても、勿論、美味しいだろう。これら、土地土地の特産品は、今後とも大事にしていきたいものである。
話題は変わるが、知人から贈られたカボスの箱の中に、メッセージに加えて、ユニセフのポスタレットのセットが入っていた。ワイフKがリクエストしたようだ。
ポスタレットは、普段あまり見かけない、私製郵便はがきの一種で、はがき2枚分の用箋にメッセージを書き込んで、二つに折り込んで、封印するものだ。
ユニセフのポスタレットは、イーダ・ヴァリッキオの素敵なデザイン画で、下図のように、はがきの外は海辺の風景で、内の用箋の隅は花籠になっており、封印用シールとの、8組みセットになっている。 因みに、このセットの値段は800円のようで、1組当たり100円となる。
表側 内側の用箋
このポスタレットに触発されたように、はがきのサイズと、封印方法に興味をそそられ、以下に、いささか調べてみることとした。
○はがきのサイズ
言うまでも無いが、はがきには、先ず、「官製はがき」があり、サイズ等の規格が決められている。サイズは、下図のオレンジ色の規格で、
長辺148mm×短辺100mm
である。勿論、これの価格は50円で、そのまま、投函できる。
これに対して、「私製はがき」があり、土産物の絵はがきなど、各種あり、自家製も可能だが、サイズは下図に示すように、
長辺 140〜154mm × 短辺 90〜107mm
と範囲が決められているようだ。これに、50円の切手を貼付して投函すれば、官製はがき同様、郵便はがきとして配達される。
図にある大判は、封書の定型郵便物の最大のものと同じサイズで、特殊な はがきだが、これには、80円の切手が必要のようだ。
日本の各種はがきのサイズ(はがき(サイズ・寸法・種類)-印刷物の寸法・規格)
次に、はがきのサイズと、用紙の国際規格であるA系サイズとの関係について見てみたい。 はがきのサイズは、A4を2分割し、更に2分割した、A6と、ほぼ同じであることは経験的に知っている。年賀状の作成等で、パソコンで、はがきサイズに作成した文書を、プリンタで試し打ちする時に、A4用紙の4つ切りのA6に、印刷してみるのだ。この場合、A6の短辺が、官製はがきよりも、やや広いので要注意なのである。
改めて規格を見ると、以下の様で、
官製はがき 長辺148mm×短辺100mm
A5用紙 長辺148mm×短辺105mm
長辺は同じだが、5mmだけ、はがきの幅である短辺が狭くなっている。(用紙サイズ)
今回のユニセフのポスタレットだが、用紙類の国際的な規格に則っているのだろうか、二つ折の状態がA6相当になっているようで、国内の官製はがきよりも、明らかに短辺が幅広になっている。
○封印方法
最近は、プライバシー保護のために、はがきに書き込まれたり印刷された情報が、途中で人の目に触れる事が無いように、シールを貼ることが結構多く、年金の各種届出書類や、名簿の記載事項照会などでは、記入後に情報面に貼付する、目隠しシール(プライバシー保護シール)が、必ずと言っていいほど、一緒に送られて来る。(プライバシー保護シール(目隠しシール)|もりや本舗のおススメ商品|もりや本舗)
返送されたはがきを受け取った側が、そのシールを剥がすのだが、剥がした後の接着面が、傷まずに透明で、情報が読めるようになっている。
又、金融機関関連の口座引き落とし・振り込み通知などでも、三つ折り式のはがきが多く、受け取った側が、接着面を、順次剥がして、読むようになっている。この様な印刷形式を、圧着印刷と言い、出来上がったものは、圧着はがきと言うようだ。(圧着ハガキ印刷 | 印刷のことなら印刷通販【プリントパック】)
プライバシー保護シールの場合は、剥がせば、透明フイルムが残った光沢のある用紙面になるので、書き込みが出来ず、圧着印刷のはがきの場合は、剥がせば通常の用紙面となり、書き込みが出来る物が多いようだ。
どちらの場合でも、一度剥がれると、糊の効果が無くなって、再度、接着することは無いと言う、不思議な特性があることから、郵便物の運搬途中で、意図的に剥がされたり(稀に剥がれてしまったり)すると、プライバシーに関する事故扱いとなる。
プライバシー保護シールを貼付する場合は、シール片面の台紙(剥離紙)を剥がして、糊面を貼りつけるだけだが、今回頂いたユニセフのポスタレットの封印方法は、原理的には、これと同じものだが、やや複雑な、両面テープのやり方になっている。
はがき2枚相当の用箋のスペースにメッセージを書いた後に、二つに折って、はがきの大きさにして封印する場合、セットで添付されている目隠しシールで、はがきの両面を貼り合わせるのだ。実際は、簡単なのだが、文章では、やや分り難いが、以下のようになろうか。
先ず、両面シールの片面の台紙を剥がし、糊面をはがき本体に貼りつける。次に、シールの反対側の台紙を剥がして、糊面を、反対側のはがき本体に貼りつける。こうすることで、2枚重ねの、サンドイッチ型の圧着はがきが完成し、切手を貼って投函出来ることとなる。
受け取った側では、貼り合わせた面を剥がせば、光沢を帯びた透明なフイルムを透かして、文面が読める事となる。
個人情報保護関連の法律が施行(平成17/2005年 4月)されて以降、この種印刷物や物品が、多方面で使われるようになっているようだ。
はがきにして、わざわざ、目隠しシールを貼る位なら、封書にする方がいいようにも思うのだが、数量が多い場合は、はがきと封書のコストの差も重要になるのだろうか。
ネット情報では、目隠しシールは、単価では1枚10〜20円位になるようで、そんなに安くは無いようだがーーー?
又、はがきの圧着印刷のコストは、どれ位になるのだろうか。
一方、作業性の面で見ると、情報を集める側も、情報を出す側も、情報を見る側も、封書に比べて、はがきの方が、手軽で扱い易く管理しやすい面もあるかもしれない。
ユニセフのポスタレットに似たサービスとして、郵便局には、簡易書間(ミニレター)と言うのがある。はがき3枚分のメッセージが書けるようだ。規格内での料金は、全国一律で、ハガキと封書の中間の、60円という。以前は、糊白に糊を付けて貼り合わせていたのだが、今は、台紙を剥がすだけで接着できるようになっているだろうか。この場合は、受け取り側で、鋏等で開封する必要がある。
或いは現在は、目隠しシールやポスタレットの様に、糊なしで貼り合わができ、そのまま剥がして読めるようになっているのかも知れない。
台紙を剥がせば、糊づけが出来て封印できる封筒や、傷めずに簡単に貼ったり剥がしたりできるポストイットの様な付箋も、今は、重宝している。又、今回の、ポスタレットや目隠しシール等の様に、1回だけ接着出来、傷めずに剥がせるが、2度と元に戻せない手段も有効な場合もあろう。 以前のNTT時代、公衆電話ボックスの悪質な張り紙を剥がすのに、大変苦労した事もある。
時代は、貼りつけたり剥がしたりと、ニーズはますます多様化していくようだ。
○ユニセフのこと
知人から届けられたポスタレットが切っ掛けとなって、国連のユニセフ活動について、概略、調べてみると、ユニセフは、第二次世界大戦後、荒廃した戦災地の児童達を支援するために創設されたもので、その後、アフリカ等の発展途上国の子供達も対象に加えられたようだ。 収益の約50%が、戦地や開発途上の国々の子供達のために使われると言う。
自分は、ユニセフ活動には、特別には参加はしていないのだがが、物品の購入等で、静かに支援している人達の善意を思う。
機会を見て、この、ユニセフの話題を取り上げて見たい。