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猛暑の夏  その1

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2013年8月22日(木)  猛暑の夏  その1   

 

 この夏は、特に、暑い日が多いようだ。気象用語として、最高気温が30℃以上の日を、真夏日と呼ぶが、これに加えて、35℃以上の日を、猛暑日と言うようになったのは、少し前の2007年からのようだが、今年は、40℃の大台を超す日も、出て来ている。 

40℃以上の日の呼称は、まだ無いようだが、極暑日、酷暑日、熱暑日などと呼ぶようになるのだろうか。 

 

 

 国内の最高気温の記録については、少し前までは、知る人ぞ知るで

      1933年(昭和8年) 7月25日 

                    山形県 山形市  40.8℃

と、言われて来た。

 この記録後、程なくして、山形市と同じ山形盆地で生まれた筆者としては、この事実は、学校等でもよく聞かされたものだ。

勿論、若い頃に、盆地の暑さは経験済みだが、この最高気温の記録が、国内の中部や南西部でなく、東北部の山形で出来たのは、何故だろうかと、いささか不思議でもある。

 この日本一の記録を、何処か自慢したいような気分もあった。 

 

 しかし、数年前になるが、この記録が、74年振りに更新されたのが、

       2007年(平成19年) 8月17日

                      埼玉県  熊谷市   40.9℃

                      岐阜県  多治見市  40.9℃

の記録である。熊谷市は、関東地方での暑い地域として話題になっていたのだが、多治見市は、そのように余り聞いたことが無く、やや意外に感じたものだ。

山形人としては、長年の記録を破られて、自慢の種が一つ減ってしまったような、淋しいような気分も味わった。

 

 そして、それ以後、まだ、7年しか経っていないのに、つい先日、この記録が、下記の様に、早々と、更新されることとなったのである!

        2013年(平成25年) 8月12日 

                       高知県 四万十市 41.0℃ 

 それも、あの日本一の清流と言われる、四万十川(しまんと川)が流れ、清涼のイメージがある四万十市と聞いて、またまた、驚かされた。市内西土佐の江川崎という地域に在るアメダス観測点のようだが、そんなに広い盆地でもないだろうに、と思ってしまう。

 西の海からの風が山を越えて、熱風となるフェーン現象が起こったようだ、との解説である。地域の地形や、当日の気象条件等が関係して、高温となるのであろう。

ネットには、江川崎の観測点は、芝生の広さが規定の広さになっていない、近隣にアスファルトの駐車場がある、などとして、ここの最高気温に、疑問を呈するコメント等もあるようだがーー。

 一昨日朝のニュースでは、この四万十川、雨が降らない水不足と、気温上昇で水温が上がり、清流の名物の鮎が、すっかり姿を消している、と言う。

 

 日本一暑いと言うのは、必ずしも自慢できる事ではないのだが、地元四万十市では、日本一なら何でもいいとばかりに、これをネタにした各種イベントや商品が、早速、現れているようだ。41円也のかき氷もあるとか!

 ネットから借用した下図は、記念撮影用の看板だ。NHKTVの情報では、人物の後ろの看板は、地元の小学1年生が、夏休みの宿題用に製作したものという。自分の姉と兄に板の上に寝て貰って形をとって人物を描き、顔の部分に、丸い孔をあけたようだ。

この子の発想といい、子供らしい絵と言い、何とも、素晴らしい、楽しい作品である。 夏休みの宿題として学校へ提出した後は、どうするのかな?

   顔を出して記念撮影 

 記録更新直前には、四万十市や、甲府盆地の甲府市・勝沼市、大分の日田市では、40℃を越える猛暑になっていると言うニュースは、伝えられていたのだが、終に、新記録となったものである。

記録が破られることとなった、熊谷市、多治見市は、今も、高温地域として話題に出て来るのだが、往年の記録保持者である山形市が、この所ニュースに出てこないのは、どうしてだろうか。

 

 

 目を転じて、主な世界各地の最高気温を見ると、上には上があるもので、以下の様だ。(気温 - Wikipedia) 

 

     ヨーロッパ  スペイン セビリア    50.0℃  1881年 

     アジア    イスラエル ティラトゥビ 53.9℃  1942年  死海近く?

     北米     USA CA デスヴァレー 56.7℃  1913年

    ( アフリカ   リビア  アジジャ    57.7℃  1922年   誤り)

 

 日本国内では、アメダス観測網が整備され、気温については、山岳地帯なども含め、全国を、20km方形ごとに区切って観測点が設置されているようで、全国で、840箇所程ある様だ。

世界の観測点については、国によって大幅に異なると思われるが、普段は、人間が住んでいない砂漠地帯や寒冷地帯での観測はどうなっているのだろうか。砂漠のド真ん中などでは、とてつもなく暑いと想定される。

 気温の世界一は、上記、アメリカ カリフォルニア州のデスヴァレーと言われ、名前に相応しいが、ここは、モハーヴェ砂漠も近いようだ。このデータは、人間が定住している地域のものと考えると、日本と比べた場合の、気温の高さは、驚くばかりである。 

 暑くても、湿度との関係で、凌ぎやすさは大きく変わってくるようで、砂漠が近い場所や中近東では、日向は高温になるが、日影は涼しいと言われ、夜間は、かなり気温は低くなるようだ。 

デスヴァレーに住む人達は、どんな風に生活しているのであろうか。機会があれば、夏分に、一度訪れて見たいものである(年寄りの冷や水?)。

  

 

 夏は暑く、冬は寒いのが正常で当たり前なのだが、最近の気象現象は、一言で括れば、異常気象と言うのだろうか。

地球の温暖化現象や、異常気象現象は、地球環境問題として、IPCC等、各方面で取り上げられ調査研究が進められている、極めて重要なテーマであるが、ここで、長期的な気温変化に関するデータを、以下に引用したい。

 

 国内のデータでは、1890年〜2010年の凡そ120年間での気温の平均値が、約1.4℃上昇しているという、ゆゆしき事態である(気温 - Wikipedia)。 

  

 一方、世界全体では、昨年、米国NASAから発表された平均気温のデータは、以下の状況だ。(過去の気温変化 - Wikipedia) 

 

 1880年から2011年までの約130年間で、約0.9℃程度、平均気温が上昇していると言う。これは大変なことだ。

  同じくNASAから発表された、温度変化を世界地図上に表示した下図は、130年間の気温上昇が、一目瞭然である。(地球の記録: 1984年から2011年までの約130年間の地球の平均気温の推移を NASA が発表) 

   

                 1884年                                    2011年 

 地球温暖化問題については、取り上げられて久しいが、産業革命以来の文明の発展などの人類の活動によって、地球が吸収できる量よりも、多くのエネルギーを人類が作り出していることが、地球温暖化の主原因の一つである、と言われている。


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