2016年3月10日(木) プリンタインクの話題 2
過日、下記記事
プリンタインクの話題 1 (2016/2/26)
を投稿したところだが、今回は、その続編で、プリンタ印刷の経済化に関し、インク代をケチる方策について取り上げたい。
◇インクの残量
前稿に述べたように、プリンタ印刷では、ランニングコストであるインクの使用量は、大きな比重を占めている。
現用のプリンタ(Canon MG6730)では、純正品のインク(350系/351系)を使った場合、インクの残量が少なくなると、先ず
注意表示 ! (準備指示)
がなされ、更に少なくなると、
警告表示 × (取り替え指示)
がなされる。
ただし、警告表示となって印刷が止まっても、当該インクは取り替えず、OKボタンを押せば、以降も、暫くの間は、何事もなかったように正常に印刷されることは、経験上で知った裏技だ。
下図は、黄色Yが×、灰色GYが!の状態で印刷した場合の、PC画面上の表示だ。
×の警告表示が出ている状態を無視して印刷を続けると、本当に当該インクが無くなると、その色の縞模様になったり、印刷がかすれたり、異常な色(例えば、黄色インクが無くなると、PC画面上の緑色が、青色で印刷される)となる。
実際には、異常が起りそうな頃を見計らって、取り替えている訳だ。
○残量表示方式
インクカートリッジ内のインクの量は、残量検知機能で計測されるが、以下のような方式があるようだ。(以下は、インクのICチップとは何か / インク革命.com より)
①ドットカウント方式
インクの使用量を予め、ICチップ等に記憶させておいて、何回インク滴を出力したかという回数からインクの残量を推定するシステム。残量そのものは計測していない。
この方式では、インク切 れの表示でも、多少のインクが残っている場合が多いようだ。
②光学方式
光学センサによって実際の残量を検知するもので、プリンタ内部でインクに光を当て、その反射光によって、インクの有無を判別させるシステム。
この方式では、インク切れが表示された場合は、中のインクはほぼ使いきっているという。
採用している方式は、プリンタメーカーによって、以下のように異なるようだ。
エプソン キャノン ブラザー
①のみ ○
②のみ ○ ○
①、②の併用 ○
①の場合は、インクカートリッジへのICチップの付加が、必須となっている。現用プリンタは、①、②の併用(上表の○)と思われる。
インクカートリッジにICチップを付加するようになったのは、上述の残量検知や、インクの空刷り防止というのが、表向きの目的だが、真の狙いは、互換・リサイクル対策と、インクによるユーザーの囲い込み、という。
インクカートリッジにICチップを付けない②の光学式では、プリンタ本体側の機能によって、残量表示が出来るようになっている。
それを、コストアップとなっても、敢えて、カートリッジ側にICチップを付けて②にすることで、互換品が出廻ることを難しくし、自社製品以外を排除しようとしているようだ。この場合は、使用済みカートリッジを再利用して互換品とするには、ICチップのリセットが必要となり、通常は困難となる。
逆に、①の光学式の場合は、ICチップがないので、互換品が作りやすいということになる。
少し以前になるが、市販の互換品を入手したり、使い終わったカートリッジに自分で穴を開けてインクの詰め替えをやるなど、研究・調査を兼ねて、本格的にやってみたことがある。その時は、残量表示が出なかったり、また、複雑なアラームを無効にする面倒な操作(PC側、プリンタ側)が必要となった事などを、経験済みである。
このような使い方が、プリンタの故障とどの様な因果関係があったのかは、解明してはいないが、その後の現用機では、純正品インクだけにして来た。
○互換品利用へ回帰?
一流ブランド品に対して、模造品(イミテーション、海賊版等)が出回るのは世の常だ。
PCの世界では、周辺機器などで、純正品に対する互換品が、おおっぴらに出回っている。
基本的に仕様を公開していない純正品の、互換品を製造するのには、情報を盗むのでなければ、大変な技術力が必要だろう。プリンタインクの互換品に関しては、インクの組成は当然だが、本体との物理的・電気的インターフェース等が合致して、正常に機能することがポイントなのは言う迄もない。
以前は、互換品を使った場合、残量表示が出なかったので、使いずらかったのたが、最近のネット情報では、残量が表示される、と出ているのは、見逃せない。
量販店には各種の互換品が出ていて、価格は、純正品の4~5割安位だろうか。(ビックカメラ | 互換・リサイクルインク)
互換品には、純正品の使用済みカートリッジを回収して、作られる場合もあるようだ。
以前経験したインクの詰め替えなどのリサイクルはやる気はないものの、この所、市販の互換品を使って、プリンタ印刷代を削減したい、という大きな誘惑がある。
現在、インク切れとなっている色の、互換品を買い求め使ってみて、残量表示やエラー表示などがどうなるか、本体への影響はどうなのか、実地に確かめてみようと思っている。