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手帳の紛失騒動記

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2015年6月18日(木) 手帳の紛失騒動記

  

  忘れ物・落し物は、これまでの人生で、何度も経験しているが、つい最近も、愛用の手帳を紛失してしまったが、無事戻ってくるという幸運に恵まれた。 自戒を込めて、あらましを記すこととしたい。

  

○ 手帳が無い!

 先日の事、地下鉄で都心に出かけ、ある集まりに出席し、無事終わった帰り際になって、カバンの中にある筈の、手帳と、資料を入れたクリアフォルダーが入っていないことに気が付いた。 

 とっさに、すぐ直前に立ち寄った、同ビル内の事務室で、クリアフォルダーから資料を取り出したことを思い出した。 早速、この事務室に行ってみたのだが、事務室は、業務は終了し、無情にも閉まっていた。

 このクリアフォルダー中の資料類は、自宅パソコンで作った文書と、メールをコピーしたものなので、再度作るのは容易なのだが、他方、財布としても兼用している手帳は、自分にとっては、大変、重要なものだ。

 

  当日の自分の行動を遡ってみると、その日の午後、自宅から都心に行く途中で、銀行のATMで現金を引き出し、その1万円札で、地下鉄千代田線 綾瀬駅西口の発券機で、PASMOカードに3000円分チャージし、釣りで出て来た千円札7枚の枚数を確かめ、手帳のポケットに入れたことを、はっきりと記憶している。 

このチャージしたカードで、都心まで電車に乗った訳だが、チャージした発券機の前に、うっかりして、手帳を忘れたかも知れない、と思った。でも、発券機の前の狭い空間のこと、手帳(財布)の忘れ物をする可能性は極めて低いのだがーー。

 若し見つけた人がいたら、普通は、駅員に渡すだろうが、中に入っている現金を知って、そのまま持ち去る可能性もあろうか。

 

 都心からの帰路、地下鉄綾瀬駅で降りて、逸る気持ちを押さえながら、早速、駅員に、先刻、手帳の忘れ物が無かったかを聞いてみた。往路の時刻からは、ほぼ、5時間程経過していることとなる。  駅員は、電話で、センターに問い合わせて呉れたが、残念ながら、該当するような品物は、届いていないと言う。

 駅員と話している途中で、忘れ物を取りに来た人がいた。忘れ物が見つかって、水道橋にあるメトロの忘れ物総合取扱所に取りに行くようで、そこまでの切符を発行して貰っていた。こんなサービスもあるとは知らなかったがーーー。 

 駅員は、近くの交番(KOBAN)に行ってみたら、と勧めてくれたので、見つかる可能性は極めて低いのだが、行ってみた。駅近くにある、この交番に行ったのは初めてである。

遺失届に、氏名住所等の他、忘れ物の特徴と、時刻を記入した。時刻では、忘れたと思われる時刻とともに、忘れ物に気が付いた時刻を記入することとなっているのは、なる程と感心。

 

 遺失届を見ながら、電話で問い合わせて、調べて呉れたのだが、該当する品物は無かった。でも、流石は警察、後日の連絡用にと、届を受理したという、受理番号入りの、下図の様な、小さな券を渡してくれた。 因みに、地下鉄駅では、これに相当する受付票等は貰わなかった。その筈で、駅は乗降客が多く、遺失物等も可なりの量となるので、いちいち、発行してはおれないという。 

      

 筆者が交番に居る間、自動車のキーを無くした、と言う若い男性がやって来た。 この人は、免許証などを何度も見ながら、時間をかけて遺失届を記入していたが、よそ事ながら、見つからない場合は、いろいろと面倒だろうな、と思ったことだ。 

  結局、その日は、手帳(財布)は、行方不明のままで見つからず、心が不安定なままで、一夜を過ごすこととなった。

 

 翌日、上述の事務所宛てに、約束した通り、文書をメールに添付して送ったのだが、そのメールで、最後の可能性に懸けて、“昨日、忘れ物をしていなかったですか?”、と問い合わせた。

そしたら暫くして、メールに返信があり、文書を受け取ったという確認に加えて、何と、“お忘れ物を預かっています”とあるではないか!

 

  メールでは、忘れ物の中身には触れていないが、事務所に、クリアフォルダーを忘れたのは確実なので、その事だと思った。 肝心の手帳がどうなのかは、貰ったメールでは不明である!

可能性は低いとは思いながら、直接、電話して、恐る恐る聞いたところ、何と、“手帳も預かっています”、と言う返事である! この時の嬉しさは、どの様に言い表わせばいいだろうかーー。

 

 矢も盾も堪らず、即刻、都心の事務所まで、改めて出向いて、件の手帳とクリアフォルダーを受け取らせて貰った事である。下図は、無事戻って来た、手帳とクリアフォルダーである。

           

           手帳                   クリアフォルダー      

  前日に事務所に立ち寄った時に、クリアフォルダー内の資料を係員に見せたのは間違いないのだが、何故、手帳も出したのかは、はっきりした記憶が無い。係員の話では、クリアフォルダーと手帳は、事務室机の、本立ての資料類の上に置いてあったようだ。

どうして、カバンから取り出した後に確認することなく、2つとも出しっぱなしのまま、その場を失礼して仕舞ったのだろうかーーー? 次の予定の関係で、やや、急いでいた感はあるがーーー。

 ともあれ、一旦、紛失も覚悟した手帳が、無事に戻って来たのである。 

 自宅への帰路、綾瀬駅で下車した時に、前日対応して呉れた駅員に、忘れ物が見つかった報告をし、御礼を言いたかったのだが、その日の窓口担当の駅員は別の人だったので、却って面倒を懸けると思い、省略している。

  

○これまでのハプニング

 数ある忘れ物の中で、財布兼用の手帳を紛失したハプニングだけでも、今回で、4度目である。しかも、幸いにも、いずれも見つかっている。

 

*1度目については、次稿のブログ記事でも、簡単に触れているが、やや以前のことだ。

  近隣のスーパーで買い物した後、自転車で帰る途中で、一寸したはずみで、自転車が道路上で倒れてしまい、自転車の前籠に入れていた品物類が、飛び出てしまったことがある。 

この時、レジ袋の横に一緒に入れていた手帳も、出てしまったようだが、急いで、回収したことで、そのことに、うっかりして、気が付かなかったようだ。 

 その日の夕方になり、手帳を拾って呉れた、近くの住人からの電話で、初めて、落し物に気が付いたことだ。

即刻、探し当てた御宅へ伺い、手帳を返して頂いた。手帳には、5万円程が入っていたが、拾得して親切にも連絡してくれたその人に、20%相当の1万円を御礼している。

  

*2度目は、数年前になる北千住駅前の出来事だが、当ブログの下記記事

     戻って来た手帳  (2010/7/3)

で、詳しく触れているので、ここでは省略する。

 

*3度目は、2~3年前の、4月初めのある朝、地下鉄千代田線 明治神宮前駅から、手帳が届いているという電話があり、初めて、落し物をしたことに気付いた。 手帳の裏表紙を開いた部分(最終頁)に、持ち主である自分の、氏名・住所・電話番号等を記入していたことが、役だったようだ。早速、駅に出向いて、手帳を受け取ったことである。

電話の前日、明治神宮前駅近くでの飲み会に出かけた帰りに、駅の地下で買い物をしたのだが、その時に、手帳を落としたものと思われる。 

 手帳には、数千円の金も入っていた筈なのだが、受け取った時は、空っぽだった。推測するに、駅の地下で、偶々手帳を拾ったその人は、一旦、持ち帰り、翌朝、駅に届けたのかもしれない。お金は、その人の小遣い等として、役立ったことだろうか。

若し、自分が拾ったら、同じ様に、現金はありがたく頂戴したかも知れないのだが、手帳の重要性を理解してのことか、手帳だけでも届け出てくれた好意に感謝したことだ。 駅員には、受け取った手帳には、現金が入っていた事は言わなかった。 

 

○忘れ物が出て来る!

 半ば諦めていた遺失物が見つかった時は、元に戻っただけで、少しも得はしていないのに、何とも嬉しいもので、すっかり得をしたような気分になるのは、不思議である。

見つかった時と対比すると、見つからなかった時の失望感や、実害や、自分を責める反省の気持ちとの落差の大きさが、そうさせるのであろうか。

 

 そして、前のブログ記事でも書いたが、紛失したと思ったものが戻ってくるというのは、自分の運の良さでもある。

でも、人心の荒廃が言われて久しい昨今でも、人様の善意が、まだまだ、生きていて、世の中、捨てたものではない、と思うと嬉しくなることである。

 

 常に、我が身辺に注意を怠らず、忘れ物、落し物はしないに越したことは無いのだが、年齢のせいもあり、ままならないのも現実だ。

やや、逆説的な言い方だが、気楽に忘れ物が出来る世の中は、一つの理想なのかもしれない。

 

 

 

 

 

 


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