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台湾総統選挙

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  2024年1月24日(水)  台湾総統選挙

 

 

◎総統選挙

先日の1月13日、台湾で総統選挙が行われた。

現在の、蔡英文総統は、規定 、2期8年で退任し、次期総統に、同じ与党民進党の賴清徳候補が選ばれ、この5月に就任の予定だ。

 

 

 投票率は、前回よりも低く、一方、各候補の得票率は、上図のように、どの候補も、過半数に届かなかったようだ。選挙では、副総統とセットで選ばれ、得票している。

賴新総統は、得票率が40%ということで、換言すれば、60%もの国民が他の候補を支持した状況下で、今後の政治の舵取りを行うこととなる。

 

◎立法院選挙

同時に行われた、台湾の国会に当たる立法院議員の選挙結果は、下図のようだ。

 

 

 与党民進党は、野党の国民党に1議席足らず、過半数に届かなかったようで、民衆党を加えた野党連合が、議会の過半数を制している状況だ。

 

中国との関係では、民進党は独立志向が強く、国民党は協調路線と言われるが、人口でも、経済力等でも到底勝てない超大国中国と、どう向き合うのか、台湾国民の悩みは深いようだ。

今後、中国やアメリカとの関係を巡って、大きくゆれ動くことが予想される。

 

◎総統の歴史

*直接選挙で選ばれるようになった、1996年以降の、台湾の総統の経過は、下図のようだ。図中に2024(予定)とある、今回の総統選挙で、民進党の賴清徳氏が選ばれている。

 

◎台湾の歴史

*第二次世界大戦終結後の、中国大陸国内の動きだが、毛沢東率いる人民解放軍と、蒋介石政権との戦いが起こり、1949年、「中華人民共和国」の成立が宣言され、戦いに敗れた蒋介石は、台湾に逃れ、台湾に「中華民国」を作っている。

毛沢東政権が安定した1971年、国連の代表権が、中華人民共和国に変わったことで、国民党政権は国連を脱退している。

これにより、中国との関係が見直され、台湾の国際的地位は、大きく変化している。

アメリカや日本は、建前では、中国は大陸の代表で、台湾は中国に帰属すると認めつつも、実質的には、台湾の有力な支援国となっている。

 

台湾と正式な外交関係を持つ国は減少し、現在は、下図のように、11カ国の小国ばかりになっている(12カ国としているサイトもある)

  

 

 なお、上図にある、エスワティニ(Eswatini)は、南ア連邦内の小国で、以前は、スワジランド王国と呼ばれていたものだ。

 

一方、台湾と断交し、中国と国交を結ぶ国は、増えていて、以下のようだ。

 

 

 

 最近、オセアニアの小国ナウルが、台湾と断交し、中国と国交を結んだことが、上述の総統選挙の2日前のタイミングで発表されている。

台湾の総統選を牽制しようという、中国の思惑が感じられることだ。

 

◎台湾の国力、地域名など

*台湾の国力

 中国や日本に比べれば、台湾の人口、面積、GDPは、以下のように小さいが、韓国、シンガポール、ホンコン、台湾を、四小龍と呼ぶことがある。(アジア四小龍 - Wikipedia.html

  人口  2300万人ほど

  面積  九州よりやや広い

  経済  GDP1人当たりではかなり高い 

      半導体製造の超大手のTSMCは、日本政府の援助で、日本国内に工場建設中

 

*オリンピックなどのスポーツ競技への参加は、台湾は、チャイニーズタイペイという呼称で参加している。

*地域経済協定などでは、台湾の名前で参加していることもあり、下図のTPP(環太平洋経済連携協定)には、中国と仲良く参加する動きだが、現状はどうなっているのか、ネット情報では定かではない。

 

 

余談:台湾の思い出

 やや若い頃、パラグライダーで空を飛びに、3回、台北(タイペイ)経由で、台湾南部の高雄(カオシュン)を訪問している。

 

 高雄では、ボラの卵を加工して作る、からすみ(下図)を、よく、土産として買ってきたものだ。 

   

      からすみ


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