2023年10月19日(木) パレスチナ問題 その1
◎パレスチナ問題が急浮上
10月7日、パレスチナのガザ地区で、パレスチナの兵士が、イスラエルが建設した分離壁を越えて侵入てイスラエルを急襲するとともに、多数のロケット弾が発射されたようだ。
下図は、ガザ周辺の戦争の状況を示したもので、今回の戦闘は、イスラエル・ハマス戦争と呼ばれるようだ。
(参照;【解説】 イスラエルへの急襲、不可能と思われたが……ハマスはどうやって - BBCニュース.html)
下図で、赤色で示されているように、ハマスの戦闘員が、周辺のイスラエルに広がっている。
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下図は、ネットにある、パレスチナとイスラエル周辺の地図である。
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地図にあるように、イスラエルの国内に、パレスチナ自治区があり、大きな面積を占めるヨルダン川西岸地区と、地中海沿岸の小さなガザ地区(日本の種子島ほどの大きさ)に分かれている。イスラエルの国自体は、22千km2で、日本の四国よりやや大きい程度で、日本の378千km2に対して、0,5%程になる。
イスラエルは、ガザ地区の住民に対し、期限を切って促し、JSTで15日の夜10時までに、地区の南部に移動するよう促している。その時刻は、疾うに過ぎている!
イスラエルは、奇襲攻撃への報復として、ガザ地区にいる「怪物」(ハマス)を根絶やしにすべく、戦車部隊を、ガザ地区の北部のイスラエル領に集結し、地上侵攻を行う準備を完了していると言われている。
イスラエルの地上侵攻が行われれば、戦闘は一層激化し、破壊がすすみ、多数の死傷者がでることは明らかだ。
イスラエルは、多少の犠牲には、目をつぶって、作戦を行うだろうと思われる。
ウクライナに続いて、パレスチナ問題が、国際的に重要な危機として、急浮上してきた状況と言える。
◎イスラエルの建国
第2次世界大戦終了後間もなくの1948年に、イスラエル建国が宣言されている。
建国とともに、世界の各地のユダヤ人が集まってきたようだ。
建国に当たって、地域を支配していた、宗主国イギリスは、フランスとの駆け引きを行い、パレスチナの扱いを国連に任せたが、1947年に、国連によるパレスチナ地域の分割案(下図左)が示された。
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国連案では、ユダヤ人地区と、アラブ人地区にわけられ、双方の聖地である、エルサレムは、国連統括地となっている。
この地図は、前出の、現在のパレスチナ地域(上図右)の基になっているようだ。
長期間居住してきた、パレスチナの地を追い出された住人のアラブ人は、反発し、4度に亘る中東戦争起こっている。アメリカの強力な支援を得ていて、戦力で勝るイスラエルの支配に対して、原住民であるアラブ人(ハマス)には大きな不満があり、紛争の火種は、現在までくすぶって来ていて、今回、爆発的に顕在化したといえよう。
こんな状況の中、イスラエルを支援しているアメリカの、バイデン大統領が、18日、イスラエルを訪問し、ネタニヤフ首相と会談している。大統領は、首相に対し、全面的に支援すると述べている。イスラエルに、地上侵攻のお墨付きをあたえることとなり、戦闘の火に油を注ぐこととならないか、懸念されるところだ。
緊急に開催された、国連の安全保障理事会に、議長国のブラジルが纏めた、人道支援のための戦闘の一時停止、などを求める決議案が提出され、日本を含む12カ国が賛成し、イギリスとロシアが棄権したが、アメリカが拒否権を行使し、否決されている。
(参照:国連安保理 人道支援の戦闘一時停止など アメリカの拒否権で否決 _ NHK _ 国連安全保障理事会.html)