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言葉あそびー回文

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 2023年3月6日(月)  言葉あそびー回文

 

 

先日、しりとり形式の手毬うたについて、以下を投稿した。

野蛮国 ロシヤ   (2023/2/26)   (O79)

本稿では、言葉あそびの一種である回文について取り上げる。

 

◇長い回文

幼い頃に、よく聞いて覚えた、以下の様な言葉がある。

『なかきよの とおのねふりの みなみざめ なみのりふねの おとのよきかな』

字数を見ると、5-7-5-7-7の、短歌になっている。

逆から読んでみると、以下のように、赤字の部分が異なってくる

  なかきよの とおのねふりの みなめざめ なみのりふねの おとのよきかな

意味がよく分からないのだが、『長い夜を船のなかで寝ていたら、南の海をサメが泳いでいたが、いい音がきこえてきた』、といったことで、よく意味が分からない。

ネットを調べたら、この歌は、以前、言葉遊びとして行われた回文形式の歌で、正しくは、下図のようだ。(参照:回文 - Wikipedia.html)

筆者の記憶している文章とは、やはり、1文字違っていたようだ。

船に乗って、波に揺られ、波の音を聞きながら、心地よく船旅を楽しむ光景を歌っており、南の海や、サメは出て来ないようだ。

同サイトには、この歌に加え、他に、回文歌2首が出ている。

他の2首の歌の意味は、以下の様だ。

 ・むら(群)草に、くさの名はもし 具(そな)はらは、なそしも花の、咲くに咲くらむ

 ・惜しめとも ついにいつもと 行春(ゆくはる)は 悔(く)ゆともついに いつもとめしを

回文として意味を持たせるために、やや、無理をしており、歌の内容がはっきり見えず、あまりピンとこない。

 

回文となるため条件には、2つあるようだ。1つは、逆から読んでも字が同じ(濁点の有無等は許容)が基本である。更に、言葉として、ある程度、意味を持つことが、2つ目の条件で、これによって、作品の出来栄えが決まると言える。

第2の条件から、やはり、『なかきよ』の歌は、素晴らしいと言えそうだ。

 

◇いろいろな回文

 下記サイトには、いろいろな回文が紹介されている。

(【回文】短い・おもしろい・長い・すごい回文 一覧 _)

(【回文の例】回文まとめ 5文字~長文まで(文字数別)脳トレにも! _ おうちBlog.)

(【回文】短い・おもしろい・長い・すごい回文 一覧 _ KOTONOHA ウェブ.html)

これらを見ると、言葉あそびの膨大さに圧倒されることだ。

現代だけでなく、日本の古い文献にも、数多くの事例があるようだ。

 

ほんの一部を、以下に示す。

 ・2文字  みみ(耳)  しし(獅子)

 ・3文字  トマト

 ・4文字  キツツキ

 ・5文字  しんぶんし(新聞紙)

 ・文章

  7文字  たけやぶ(竹藪)や(焼)けた    (誰でも知っている回文)

       たしか(確)にか(貸)した 

  8文字  ねいき(寝息)おお(大)きいね 

       わたしま(負)けましたわ  

  9文字  よ(世)のなか(中)バカなのよ 

       スマートなトーマス

 11文字  きんえん(禁煙)だんだんえんき(延期)

       わたしがけ(崖)でけが(怪我)したわ

 12文字  せきにん(責任)をと(取)るとおん(恩)にき(着)せ

 13文字  よ(世)のなか(中)ねかお(顔)かおかね(金)かなのよ

驚いたことに、以下のような、英語の回文も紹介されている。

  ・Borrow or rob?  (貸すか盗むか?)

  ・Was it a rat I saw?  (見たのは鼠だった?)

 


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