2014年2月7日(金) ジャンケンの実際―5人のジャンケン
本稿は、先日からのジャンケンシリーズ、
指文字の文化―その5 (2014/1/25)
ジャンケンの実際 3人のジャンケン (2014/1/30)
ジャンケンの実際 4人のジャンケン (2014/1/31)
に続くもので、5人のジャンケンについて述べたものである。
5人のジャンケンでの、「勝負がつく場合からのアプローチ」に関しては、ほぼ、見えているので、本稿では、これまでの延長で、「アイコになる場合からのアプローチ」で、しかも、三すくみアイコを想定する方法に関する考察である。
5人でやる場合、3人で、三すくみアイコ#の状態を想定する。3人で#ができれば、残り2人は、任意となる。#は、5人の中のいずれで出来てもよいと思われるが、分りやすい、最初の3人で#をつくり、後の4、5人目は、任意とする場合を想定する。
*アイコは、一旦出来ても、その後、勝負がつく組み合わせに変化するが、#アイコは、一旦出来た#の状態は変わらない。
◎この所、ジャンケンシリーズで取り上げている、2人から4人までの、検討の結果を、整理する。
2人の場合
・総組合せ数 32=9
・アイコ数 *アイコ 3(GG CC PP)
→アイコとなる確率 3/9=1/3
→勝負が決まる確率 1−1/3=2/3
★2人の時は勝負がついたが、3人の時には#となりうる予備軍組合わせは、上記で、*を除いた、以下 の6通りである。
GC GP CG CP PG PC
3人の場合
・総組合せ数 33=27
・アイコ数
*アイコ 3(GGG CCC PPP)
#アイコ 2人の時の#予備軍組合わせ、6通りは、3人目で、初めて、以下の、三すくみアイコ#となる。 GCP GPC CGP CPG PGC PCG
・アイコとなる確率 (3+6)/27=9/27=1/3
→勝負が決まる確率 1−1/3=2/3
★3人の時は、勝負がついたが、4人の時には#となる、予備軍組合わせは、前稿にあるように、18通りになる。念のため、再度、以下に示す。
Gに着目して、2人の場合と、1人の場合に分け、左欄にリストアップ。リストアップ検証で、C,Pの場合に拡大したものを右欄に。 4人目で、初めて#となる手の状況を右端に(太字は#になるケース)。
G2人の場合 3C2×手3=9
リストアップで検証 → 4人目の例
GGC CCP PPG GGCG GGCC GGCP
GCG CPC PGP
CGG PCC GPP
G1人の場合 3C1×手3=9
リストアップで検証 → 4人目の例
GCC CPP PGG GCCG GCCC GCCP
CGC PCP GPG
CCG PPC GGP
この結果、4人の場合に追加される#の数と確率は
(3C2+3C1)×3/34=(3C2+3C1)/ 33
4人の場合
・総組合せ数 34=81
・個々のアイコとなる確率
4人の場合での、*アイコの確率の計算
*アイコ数は 3 →確率 *P4=3/34 =1/33
4人の場合での、#アイコの数と確率の計算
3人の場合から持ち越した#の確率
#P3=2C1×3/33=2C1/32=2/9
4人の場合で追加された#の確率
#PA4=(3C2+3C1)×3/34=(3C2+3C1)/33
=6/27=2/9
4人の場合の、#全体の確率
#P4=#P3+#PA4
=2C1/32 +(3C2+3C1)/33
=2/9+2/9=4/9
・アイコ全体の確率
P4=*P4+#P4=1/33+4/9=1/27+12/27=13/27
従って、勝負がつく確率は、
1−13/27=14/27
となる。
★4人のジャンケンでは勝負がついたが、5人の時には#となる、#アイコの一歩手前の予備軍組合わせについて調べる。
同じ手の組み合わせに着目してリストアップすると、全部で、以下の42通りがある。
同じ手が3名 4C3×1C1=4 手の数 3
G3・C1 C3・P1 P3・G1 12通り
GGGC CCCP PPPG
GGCG CCPC PPGP
GCGG CPCC PGPP
CGGG PCCC GPPP
同じ手が2名 4C2×2C1=6 手の数 3
G2・C2・P2 C2・P2・G2 P2・G2・C2 18通り
GGCC CCPP PPGG
GGPP CCGG PPCC
GCGC CPCP PGPG
GCCG CPPC PGGP
GPGP CGCG PCPC
GPPG CGGC PCCP
手が1名 他の同じ手が3名 4C1×1C1=4 手の数 3
G1・C3 C1・P3 P1・G3 12通り
GCCC CPPP PGGG
CGCC PCPP GPGG
CCGC PPCP GGPG
CCCG PPPC GGGP
この、4人の場合のアイコ予備群(42通り)が、5人目で、新たな#アイコとなる。
◎上記の延長で、5人の場合について以下に整理した。
5人の場合
・総組合せ数 35=243
・アイコとなる確率の計算
5人での*アイコの確率の計算
*アイコ数は 3 →確率 *P5=3/35 =1/34
5人での#アイコの確率の計算
#アイコの数
3人の場合から持ち越した#の確率
#P3=2C1×3/33=2C1/32=2/9
4人の場合で追加され持ち越した#の確率
#PA4=(3C2+3C1)×3/34=(3C2+3C1)/33
=6/27=2/9
5人の場合で追加された#の確率
#PA5=(4C3+4C2+4C1)×3/35
=(4C3+4C2+4C1)/34=14/81
5人の場合の全体の#の数と確率
#P5は、3人以降の#の確率いの総和となるので、
#P5=#P3+#PA4+#PA5
=2C1/32 +(3C2+3C1)/33+(4C3+4C2+4C1)/34
=2/9+2/9+14/81
=(18+18+14)/81
=50/81
・アイコ全体の数と確率
P5=*P5+#P5=1/34+50/81=51/81=17/27
従って、勝負がつく確率は、
1−17/27=10/27
となる。
★5人のジャンケンでは勝負がついたが、6人の時には#となる、#アイコの一歩手前の予備軍組合わせと確率は、これまでの検討から、以下と想定される。
#PA5 =(5C4+5C3+5C2+5C1)×3/35
=(5C4+5C3+5C2+5C1)/34
=(5+10+10+5)/243=30/243=10/81