2022年11月15日(火) COP27の課題は?
国連の気候変動に関する締約国会議(UNFCCC)*が、始まって、しばらく、経過したところだ。
*United Nations Framework Convention
on Climate Change
今回の、COP27は、2022/11/6~11/18 の予定で開催され、7日には、国連事務総長や、各国の首脳による演説も行われ、14日からは、閣僚級の会合も始まったようだ。
日本からは、西村環境相が出席している。
開催場所は、エジプトのシナイ半島の先端にある、世界有数の、紅海に面したリゾート地、シャルムエルシェイクだが、地図を下図に示す。
UNFCCCの締約国会議(COP:Convention Of Parties)は、今回で、27回目となるが、これ迄の会議の中で、2015年にフランスのパリで開催されたCOP21で、画期的な、パリ協定(Paris Agreement)が採択されている。
その後も、会議は開催されてきたが、コロナ禍の影響等があり、2020年は開催されず、前回のCOP26は、2021年に、イギリスのグラスゴーで開催されている。
2023年のCOP28の場所等は未定だが、アラブ首長国連邦が、主催したいとの意志表示をしているようだ。
言うまでもなく、世界規模で起こる、様々な気候変動に対して、どのように対処し、防い
でいくかが、世界的課題である。
パリ協定で掲げた目標は、21世紀末時点で、地球の平均気温を、1.5度以下に抑えるこ
とだが、現状のままでは、2,5度程になると予測されるようだ。
ネットにある下記サイトの情報では、今回のCOP27の具体的ポイントは、以下の3点と
いう。
(追い詰められた「1・5度の約束」…日本はCOP27で世界の温暖化対策をリードできるか.html)
◇途上国の「ロス&ダメージ」への支援策
異常気象によって、甚大な被害に見舞われている途上国への支援策で、水害や、旱魃、海面上昇等に対処する必要がある。環境問題を引き起こしているとされる先進国の、資金援助や技術援助について、今回だけで合意するのは、容易なことではない。
◇ウクライナ侵略とエネルギー資源
今年春の、ロシアのウクライナ侵攻に対する制裁として、ロシア産の原油や天然ガスの輸入が制限されている。
このことから、各国で、石炭火力発電へ回帰する動きがあり、温暖化対策の流れにブレーキがかかることとなる。
◇各国が排出削減目標を引き上げるか
パリ協定の1.5度の努力目標だが、各国の現在の目標値を達成した場合は、今世紀末の、地球の平均気温は、産業革命前に比し、約2,5度上昇となってしまうという。
この状況になると、異常気象現象が頻発することとなり、防がなければならない。
IPCCのこと
地球環境問題で、UNFCCCと車の両輪として活動しているのが、気候変動政府間パネルIPCC*である。
*Intergovernmental Panel on Climate Change
地球の平均気温の上昇が、地球環境にどの様な影響をもたらすかを、調査・研究している、国際的な専門家集団で、定期的に、活動報告を公表している。
当ブログでは、以下の記事で取り上げている。
IPCC報告書 (2022/3/6) (T59)
今回は、詳細については触れないこととしたい。