2022年10月6日(木) 彼岸花
さる9月23日は、秋分の日で、9月20日~9月26日の秋の彼岸の、中日になる。
古来、暑さ寒さも彼岸まで、と言われ、冬と夏との中間になり、太陽の周りを回っている地球が、バランスする時点となる。
(今年の春の彼岸は、3月18日~3月24日で、3月21日の春分の日が、中日となる。)
9月13日の敬老の日だったと思うが、NHKTVで、気象情報担当の南さんが、面白い話をしてくれた。今、あちこちで咲いている、ヒガンバナの別名のことだ。
古来、「はみずはなみず」という別名があるという。ここの、はみずはなみず、は、葉見ず花見ず、という意味で、花が咲く時は葉が見えず、葉が繁る時は花が見えない、という意味という。ヒガンバナ自身から見た言い方をすれば、「花と葉がお互いを見ることはない」ということで、後述のように、ユニークな生育サイクルを持つ植物と言える。
通常の植物は、先ず葉が出た後に花が咲くが、ヒガンバナは、秋口に、下図のように、花芽だけ地面から出てきて特徴的な花をつけ、花が終わると、細い葉が何本も出てくる。
西日本では、田んぼの畦道などに、賑やかに咲いているのを、よく見かけるようだ。
花
葉
彼岸花は、中国原産の、リコリス属の球根を持つ多年草植物である。(下図)
球根
球根には、弱い毒性があるが、それの薬効もあるようで、知人から、火傷の薬として、沢山、貰った記憶がある。
ヒガンバナの生育サイクルは、下図のようで、正に、葉見ず、花見ず、である。
9月頃、開花(図の赤色)すると花柄は枯れてしまい(図の桃色)、その後、葉が生えて繁る(図の黄色)。翌年の5月頃、葉が枯れる(図の薄黄色)と、休眠/花芽形成期(図の水色)に入るようだ。
彼岸花には、多くの別名があり、その一つが、曼殊沙華である。これで思い出す歌に付いては、次稿で取り上げたい。