2022年9月19日(月) 千曲川旅情の歌 続き
先日、当ブログの下記記事
千曲川旅情の歌 (2022/9/11) (O27)
で、島崎藤村の、千曲川旅情の歌を取り上げた。その記事の中で、「しくによしなし」の漢字が、手持ちの漢和辞典にはあったのだが、ネット内では見つからず、やむなく、ひらがなにしている。
ネット内で見つからなかったのは、筆者の探し方が不十分で、きめ細かく、隈なく見なかったためで、反省せねばならないことだ。
かくして、注意深く探すことで、以下のように見つかったのである。
・IMEパッド 17画
藉 音読み シャ セキ
訓読み しく、かりる
・ネット漢和辞典 17画 (草冠(艹)は3画になっている)
藉 音読み シャ セキ
訓読み しく、かりる、かこつける、たとい、いたわる、みだれる
藤村の詩の意味は、勿論、「しく」(敷く)であるが、以下のような、熟語もあるようだ。
・狼藉(ろうぜき) 乱れた様を言う。(もともとは、狐の寝床の事で、しくの意)
乱暴狼藉を働く、とも言う。
・虎の威を藉る狐(かりる、の意。虎が偉いのを勘違いして、狐が自分が偉いと勘違いした寓話から)
有力者の権勢を頼って、力のない者が空威張りする様を言う。