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自転車とケイデンス

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2014年1月5日(日)  自転車とケイデンス 

 

 

 2014年もスタートしたが、取り急ぎ、昨年からの積み残しの案件を、消化したい。

 

 最近、本ブログに、自転車に関する話題については久しぶりに、以下の記事を投稿したところだ。

          自転車の安全走行ルール (2013/12/23)

          変速機付き自転車の楽しみ(2013/12/30) 

 今回は、自転車のトピックスの締めくくりに、愛用している変速機付きの車種について、自転車愛好家の間では良く知られていると言われる、ケイデンスの話題である。 

 

○ケイデンス(Cadence)とは、自転車での1間のクランク回転数のことで、自転車に乗る人がペダルを回す速さを示す数字で、rpm(回転毎分)を単位として表すようだ。

自転車に乗る際にはケイデンスを一定に保った方が、筋肉疲労や心拍数の上昇など身体的負担を少なくできるとされており、ロードバイクなど多段ギアを持つ自転車を利用すれば、自分が楽なケイデンスを保ったまま自転車の速度を自由に変更することが可能となる、とある。

ケイデンスには個々人の好みや個人差があるため一概には言えないが、おおよその目安として、

     実用車では                       50〜60rpm、

     サイクリングや長距離走の場合は         70〜90rpm、

     ロードレースの場合は                       80〜120rpm、

     競輪などトラックレースでは(瞬発的に)      170rpm程度

とされるようだ。(以上 ケイデンス - Wikipedia より)

   前稿に述べたように、この言葉を知ったのは最近の事だ。改めて、英和辞書を引いて見ると、「Cadence」は、元々の言葉として、詩の韻律や、音楽、舞踊の整った拍子を表すとある。これから類推するに、自転車の世界では、クランク回転数を表す尺度というだけでなく、“一定したリズム”、“回転数を一定に保持”と言った意味に重点があるように感じられる。 

ケイデンスを計る計器もあるようだが、自分の自転車には付いていない。

 

○以下に、ギア比と速度とケイデンスの三者の関係について、いささか考察してみたい。

  自転車で走行する場合、その場では変えられないものと、変えられるものとがある。

以下の様な、気象状況やコース等は、勿論、変えられない。

     気象状況     天候、風の向きや強さ 等

     コース       道路の傾斜角度、カーブ、舗装整備状況 等 

又、車種と整備状況、体調等は、それまでの自己管理の結果である。

  一方、走行する現場で、自分の判断でコントロールし変えられるものは、言うまでも無く、以下である。 

     ギア比(前・後輪の組み合わせ)――手の操作で自由に切替え

     踏む強さ→クランク回転数(ケイデンス)→速度 ――脚に加える力

これらを、状況に合わせて、如何にコントロールするかがポイントになる。

 

  以下に、幾つかのケース、◎ ? ? ? ?、に分けて考察したい。

◎(まるゼロ) あるギア比で停止した状態であり、始動開始点である。

グラフ上では、縦軸を速度、横軸を回転数とした座標軸の原点が、◎となる。

 

? 始動時は、停止時のギア比のまま、片足を地面に付けた状態で、重いペダルをゆっくり踏んで、GF回転数が少ない遅い速度から、徐々に力を入れて踏んで回転数を上げれば、速度も上がることとなる。

  先ず、ギア比を一定に保ったままの状態での走行だ。ゆっくり(回転数少なく)漕ぐと速度が遅くなり、早く力を入れて(回転数多く)漕ぐと速度が速くなる。 ギア比が固定している、通常のママチャリは、正に、これである。

  グラフ上では、回転数に応じて、ギア比直線上をポイントが移動することとなり、ペダルの漕ぎ方を変えることで、GF回転数が変化し、速度が変化する関係を体感できる訳だ。 

 ペダルとGFとは面白い関係の構造になっていて、走行中、ペダルに足を乗せたまま踏まないで留めている時は、チェーンは動かず、GRも回転しないようになっている。勿論、自転車の車輪は回転し、速度は保持される。

 

? 次に、ギア比を上げる操作を行った場合を見てみよう。

 回転数が増えてくると、ギア切替えを行ってギア比を上げ、次第に速度を上げていくこととなる。

 ギア比を切替えて上げた直後は、速度はそのままだが、クランクは重くなり、回転数が下がることとなる。ここで、力を加えて踏み込んで回転数を上げることにより、速度が更に増すこととなる。

 ここから更にギア比を上げると、また重くなり、回転数が下がるが、力を加えて回転数を維持するようにすることで、速度が更に増すこととなる。

このような動作を繰り返すことにより、速度が増していく。

道路状況と自分の体力に合った、回転数とギア比と速度になったところで、三者の関係を維持し、走行を続けることとなる。

 

  この過程を、下図に示すグラフ上で見てみる。

停止した◎から始動し、?で、ギア比直線上(例 ギア比2.38)を、動作ポイントが右上に移動していく。

?で、ギア比を切替えて上げた直後は、速度が維持されるので、ポイントが、左に平行に、1ランク上のギア比(例 2.67)直線上に移動することとなる。 切替え後、重くなったクランクを踏み込めば、回転数が上がり、このギア比直線上を、ポイントが右上に移動していく。

更に、ギア比を上げる切替えを行うと、又、ポイントが、左に平行に、1ランク上のギア比(例 3)直線上に移動することとなる。

これらの繰り返しで、加速していくこととなり、最高のギア比3.43の直線上までポイントが移動出来ることとなる。

?の過程を、グラフ上で示すと、やや、分り難いが、下図のようになり、ギア比2.38―2.67−3−3.43の間のジグザグ線となる。

 

 

? 次に、ギア比を下げる操作を行った場合を見てみよう。

  平坦道から、登り坂に差し掛かった時等は、ペダルが重く感じ、回転数もゆっくりとなる。この時は、余り頑張らずに、ギア切替えでギア比を下げて、ペダルを軽くし回転数も通常にし速度も下げていくこととなる。

更に、ギア比を下げれば、更に軽くなり、回転数が回復する方向となる。

 これを、下図のグラフ上で?で示す。登り坂で回転数が低下し、ギア比(例 2.36)直線上を左下方向に移動する。ここで、ギア比を切替えて小さくすると、ポイントが、右に平行に、小さいギア比(例1.73)の直線上に移動する。回転数は一旦上がるが、ペダルの重さから回転数が下がり直線上を左下に移動する。

更にギア比を下げた場合は、同じように、右に平行に、更に小さいギア比の直線上(例 1.4)に移動することとなる。

 

向かい風が強い時の動作も、登り坂の場合と同じであろう。

 

? 下り坂ではどうなるだろうか

 平坦路から下り坂になったり、橋を渡った後や峠道などで下り坂となる場合も多い。

 下り坂では、自重の重力が加わるので、漕がなくても速度が増し、ペダルが追いつかないと、クランクは空転状態になるが、ギア比を大きくして、意図的に、合わせる必要がある。

ギア比が合えば、下り坂でも、踏み込んで加速する事も可能だが、危険を避けるため、速度の出過ぎには注意が必要だ。

 急な下り坂で、速度が上がり過ぎて危険になりそうな場合は、ギア比を大きくして、減速することとなるが、自動車のエンジンブレーキと同じだろうか。

 グラフ上で見てみると、下り坂でも、クランクが空転状態でなく、速度に合ったギア比にできれば、平坦地の場合の?と同じように、ポイントが、ギア比直線上を移動することとなる。

 

 俄仕込みの講釈はこの位にして、今後は、状況変化に応じた実践を通して確認しながら、サイクリングを楽しみたいものだ。 


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