2013年6月18日(火) プロ野球のルール変更 BS0
日本プロ野球機構(NPB)が、統一球の規格変更を隠蔽した問題で、この所、揺れている。
近年は、野球の国際的な交流が盛んである。暫くの間、オリンピック種目に野球が加えられたり、日米の親善交流大会が行われたり、MLBに移籍した日本人選手が活躍したり、更には、WBCで、第1回からこの春の第3回大会まで、日本チームが大活躍する等、話題が豊富である。
これらを受けて、日本のプロ野球のルールや、やり方を、極力、国際ルールに近づけるために、これまで、幾つかの事が行われて来た。
この中で、一つは、選手だけでなく、観客としても関係が深いのが、
?ストライクとボールの順序の変更
であり、もう一つは、
?ボールの規格の変更
で、こちらは、観客より、プレーする当事者である選手にとって、かなり大きな問題だ。
一野球ファンとして、これら二つの話題について、当ブログでは、複数回に分けて、取り上げることとしたい。
? ストライクとボールの順序の変更
球審のコール等での順序を、
ストライク・ボール ⇒ ボール・ストライク
に変えて、暫く経過している。 以前は、ストライクを先にして、ツースリー(2−3)のフルカウント、などと、略称でも言ってきたのだ。
今は、ボールを先にして言う訳だが、略称で、スリーツー(3−2)のフルカウントなどと言うと、以前の記憶もあり混乱してしまうことから、スリ―ボールツーストライクなどと、ボール、ストライクを入れて言うので、やや言い難く面倒だ。
テレビ放送等では、アナウンサーは、ボールを先に、ストライクを後に、略さずに言うようになったし、画面表示でも、ボールが上、ストライクが下になって、スコアボードでも、SB0から、BSOに代わって来ているなど、漸く、慣れて来つつある所だ。 MLBの試合のテレビ中継を見ても、この点での混乱がなくなったのは助かる。
スリ―ボールツーストライクを、ボール、ストライクも省略して、3−2などと言えるようになるのには、もう少し時間が掛かるだろうか。
SBO ⇒ BSO(ネット画像)
本家アメリカでのコールの順序が、現行の様になったのは、何時頃からかは知らないが、野球での国際的な交流が盛んになった今、日本での呼称が、漸くにして、国際式(米国式)に統一されたと言うことだろう。調査は不十分だが、NPBがこのように変えたのは、2010年のシーズンからのようだ。
元々、米国で生まれたスポーツである野球(base―ball)を、明治期、日本に導入する当時のアメリカでは、ストライクの数は3で固まっていたが、ボールの数は未確定だったことから、ストライクを先に言うようにした、という話がある。(青松敬明(あおのり)部屋: なぜ日米で「ストライク/ボール」は逆なのか?(世紀の大発見?) )
ボール、ストライクの順序が、日本でも同じでは面白くないというので、わざわざ、逆にした、と聞いたこともある。
更には、カウントする時、日本では投手側から見ていて、米国では打者側から見ている、という、彼我の価値観の違いに根差している、などという、まことしやかな説もあるようだ。
新たにスポーツを導入する場合、必要によりルールを変更し、改良を加えることも、スポーツの普及発展のためには必要だが(英国生まれのラグビーが、米国でアメフトになった、など)、野球のこの例の様に、単純に、順序を逆にする等は、混乱の元になるだけで、やるべき事ではない。
現在は、国際的に多くのスポーツが行われているが、基本的に、本来の家元でのルールを、そのまま適用するようになっていて、例えば柔道では、ユウコウ、ワザアリ、イッポン等の日本語や勝敗の判定法が、そのまま、国際大会でも使われている。