2021年5月8日(土) 地球環境問題と北極海
地球環境問題については、先日、当ブログで、
地球環境問題とともに 2021/4/30
を投稿し、
・パリ協定とその後の動き
・アメリカの変化と地球温暖化サミットの主導
・サミットの参加各国の、意欲的だが、或る意味無責任な目標の公表
などについて述べている。
今回は、この記事と関係の深い話題として、最近、関係国で真剣に検討されている、北極海について取りあげたい。
◎地球環境とパリ協定
パリ協定では、21世紀後半に、産業革命以降の地球の温度上昇を、2度以下にするとしている。参加各国が、目標を設定し、準備期間を経て、2020年(以前の東京オリンピックの年)から実行する計画だ。
日本も含めて、なかなか手が回らない状況であり、排出する炭酸ガスの削減目標など、進んでいない。
昨年からのコロナ禍が大きく影響して、今年のCOP26が、1年後に延期になったが、ワクチンの接種などで、今後、コロナが沈静化するかは不確定な状況であるが、国際的にどのような新たな方向が、模索されるのだろうか?
環境問題について、パリ協定が目指している方向は、環境問題は、人類に課された、なんとしても解決すべき課題であるとして、ストイックに取り組む姿勢だろう。
人類が、自らが起こした問題を、解決できないのではないか、という不安が付き纏う。
◎北極海の変化
氷に覆われている北極海が、此のところ、氷がどんどん、少なくなっているようだ。
下の2枚の図は、北極海の氷の量が、地球温暖化の影響で、減少している事を示している。
左の図は、1980年と、2020年との30年間の変化を示している。観測時の季節を合わせて、共に、9月5日の観測データである。
出典 北極点に到達可能、新型砕氷船を建造へ 新航路の調査も:朝日新聞デジタル.html
1980/9/5 2020/9/5 1979/8 2017/8
もうひとつの右図は、1979年と2017年の、36年間の変化を表している。
どちらも、大元のデータは、気象庁のようだ。
地球温暖化に関する、国連の政府間パネル(IPCC Intergovernmental Panell on
Climate Change)でも、北極海や南極大陸等の、雪氷地域での問題が指摘されているところだ。
北極海の温暖化の速度は、地球全体に比べて、2倍の速度で進んでいると言われる。
このテンポだと、北極海の氷は、2030年には、無くなるだろう、と言われている。
目視では、減少程度は一目瞭然なのだが、数値的には、北極海の海氷面積が、2/3に減少したというデータもあるようだ。
参照:写真・図版 _ 2030年に北極の氷消える恐れ 日本を襲う深刻な影響とは?〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット).html
次稿で、東西貿易ルートとして着目されている、北極海航路を取りあげたい。