2017年5月15日(月) アフリカの諸国 2
アフリカシリーズの第2弾である。
前稿では、アフリカの地理について取り上げたが、今回は、アフリカの、地域的な区分や、発展段階別の区分等について話題にしている。
◇国連の地域区分
国連では、アフリカの国々を、下図のように5地域に分けている。それぞれの気候条件の違い等もあり、地域毎の経済活動のまとまりともなっているようだ。
北アフリカ地域を除く、サハラ砂漠以南全体を、サブサハラ(ブラックサハラ)と呼ぶようだ(スーダンを含む)。北サハラ地域は、アラブ人が主だが、サハラ以南は、黒人が主となっていることから、こう呼ばれているようだ。
◇ 開発状況による分類
国際的には、開発状況によって、国々を、以下のように分類している。
*先進国 Developed Country(先進国 - Wikipedia 参照)
先進国か否かを判断するために、各種国際機関等により、8つの各種指標(後述のGNI、HAI 等)が挙げられている。
・これ等全てを充たす国は、以下の24ヶ国のようだ。
西欧(英、独、仏、伊など18ヶ国)、北米(米、加のみ)、東アジア(日、韓のみ)、
オセアニア(豪、ニュージーランドのみ)
・各種指標を部分的に充たしている国は、26ヶ国あり、両者を合わせると、50ヶ国となる。
・先進国は、OECD加盟国と、重なる国も多いようだ。
*後発開発途上国 Least Developed Country:LDC 48ヶ国
最も開発が遅れている国々をこう呼んでいるが、以下の3条件で判断・区分されているようだ;
・所得水準が低い GNI(国民総所得)992米ドル/年・人 以下
・人的資源に乏しい HAI:Human Asets Index(人的資源開発程度を示す指標)が一定値以下
カロリー摂取量、乳幼児死亡率、就学率、識字率から算出
・経済的に脆弱だ EVI:Economic Vulnerability Indexが一定値以下
不名誉だが、最貧国などと呼ばれることもある。
*開発途上国(発展途上国) Developing Country
上記の、先進国、後発開発途上国以外の、多くの国々
◇LDCの状況
2016年現在、世界で、48カ国が指定されている。(3年ごとに見直し) アフリカの多くの諸国(北アフリカ・南部アフリカ・一部の中部アフリカ 以外)の他、アジア、オセアニア など。
前記の3条件をクリアすると、LDCの指定が解除されるが、今後2025年までの指定解除(卒業)の見通しは以下のようで、アフリカの後進性が際立っていることだ。 (後発開発途上国 - Wikipedia等 より)
2016現在 2025 記事
アフリカ 34 30 大半が残留(卒業見込みは4ヶ国のみ)
アジア 9 1 カンボジアのみ残留
オセアニア 4 0
北アメリカ 1 1 ハイチのみ残留
計 48 32
アフリカのLDCの状況を下図(青色)に示す。
図中の緑色の国は、最近、LDCを卒業した、以下の国である。
ボツワナ(1994)、ケープベルデ(2007)
又、図中の青色のイエメンはアジアだが、2025年には卒業見込み。