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Channel: つれづれの記
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ミモザの魅力

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2015年9月2日 (水) ミモザの魅力 

 

○ミモザの日

 先日の8月19日、NHK―BSTVの「世界で一番美しい瞬間」という番組で、

      “ミモザ 愛を伝える魔法のとき イタリア ローマ”

と言う番組を観た。この春に放映された番組の再放送のようだ。

 イタリアでは、3月8日は「女性の日」ということで、男性が女性に、ミモザの花を贈り、感謝と愛を伝えるという。街中のあちこちがミモザ色で賑わい、興奮に包まれる。

番組では、当日、彼が、意中の彼女とスペイン広場で落ち合った後、ミモザで一杯に飾った部屋に招いた話や、買いたかったミモザの絵を、なけなしの金を叩いて手に入れ、母親に贈る息子の話題などが紹介された。

 お祭り的なイベントもいいが、このような、家庭レベルでの、心の籠った習慣も良いだろうか。

   

              3月8日のローマの花屋の店先(ネット画像より)

  ミモザの切り花は、北イタリアの山合いの村から運ばれて来たもので、この地のミモザの木は、後述の、隣接するフランス コートダジュール地方から、以前に移植されたものという。

  

        北イタリアのミモザ風景1                           北イタリアのミモザ風景2 

 3月8日は、国連が定めた「国際女性デー」(International Women’s Day)のようで、元々は、アメリカで始まった女性の解放と平等な社会参加を目指した運動が切っ掛けという。

 イタリアではこの日は、「FESTA DELLA DONNA(フェスタ・デラ・ドンナ=女性の日)」とされ、男性が日ごろの感謝を込めて、母親や奥さん、会社の同僚などにミモザを贈ることから、「ミモザの日」とも呼ばれるようだ。 母の日にカーネーションを贈るのに似ている。  

 愛と幸福を呼ぶと言われるミモザを贈られた女性たちは、そのミモザを誇らしげに胸や髪に飾って、この日ばかりは、家事や育児から解放され、女同士で外食したり、おしゃべりに興じたりして束の間の自由を楽しむという。 (以上 NHKドキュメンタリー - 世界で一番美しい瞬間(とき)▽ミモザ 愛を伝える魔法のとき イタリア ローマ など)

 

○ミモザとは

 ミモザ(Mimosa)とは、マメ科アカシア属の花木の名前で、印象に残る、面白い語感である。春先に黄色い花を付けるが、緑色の葉とのコントラストが素晴らしい。  オーストラリア原産というが、オーストラリアの国花となっている、ワトル(Wattle)とは、やや異なるが、同じ仲間のようだ。

和名では

   ・フサアカシア(房アカシア)

   ・ギンヨウアカシア(銀葉アカシア)

と呼ばれ、我が国の暖地でも、植えられている。 

 世界的には、地中海沿岸の、フランス プロヴァンス地方のコートダジュールや、北イタリア一帯が有名だ。 

 

○ミモザ街道

 フランスおよびイタリアの、地中海に面した海岸一帯は、リビエラとよばれ、世界的に有名なリゾート地であり、景勝地だ。 ここの、フランス側のコートダジュール(紺碧海岸)には、「ミモザ街道」と呼ばれる130kmに及ぶルート(ボルメミモザ~グラーセ間 下図の青色で表示)があるようで、春先には、ミモザが咲き誇り、カンヌに近い、マンドリューラナプールでは、盛大にミモザ祭りが行われ、山車も出るという。 南仏の早春のイベントとして人気があり、日本からのツアーもあるようだ。

                                    ↓グラーセ 

           ミモザ街道

               ↑ボルメミモザ             ↑マンドリューラナプール 

 

○身近なミモザ

  我が国では、ミモザは、やや、珍しい花木だ。以前、自宅の屋上庭園で、鉢植えで育てた事もあるが、数年で枯れてしまったがーー。

周辺では、よく通う医院の近くの植え込みや、八潮市の「はなもも祭り」の会場の一角に咲いているミモザ(下図)が印象に残る。

    八潮のミモザ

  種類は、いずれも、葉が、うらじろ風の、ギンヨウアカシアと思われる。

 

○ 風景の中の花たち

 花の楽しみ方は、人様々だが、筆者は、沢山の花が集まって、一面の風景をなしているのを観るのが好きである。 本稿で先に出て来た、北イタリアのミモザ風景もその一つだ 

 これまでで、最も印象に残る風景は、以下の、2か所だろうか。

一つは、中国雲南省 羅平(らへい ルオピン)の菜の花畑の風景が忘れられない。TV等でも、数多く紹介されている絶景である。 残念ながら訪れた事はないが、一度は行ってみたい場所の一つである。 

  羅平の菜の花畑(ネット画像)

 これについては、当ブログの下記記事でも触れている。

        菜の花に寄せて (2013/2/22)

 

 もう一つは、BS―TBSの「地球絶景紀行」(2013/8/2)に出て来る、スペイン アダルシア地方の、息を呑むような、見事なひまわり畑である。(下図)

 この番組を観て触発され、以下の記事、

        ネット地図上のアンダルシアの旅 (2013/8/10)

を投稿している。   

   

どの風景も、黄色で一杯なのはどうしてかな?

 これらの広大な花模様の風景は、立派な観光資源だが、一方で、花の後の実から、ナタネ油やヒマワリ油を採ったり、切り花として出荷して、生計を立てている人達が居ることで、観光と生活のサイクルが、持続的に廻っていることは素晴らしい事だ。

 

 

これらの他、筆者のこれまでの見聞等から、広大な花模様の風景としては、国内だが、以下の様な場所が思い浮かぶ。

実際に行った所(下線)は少なく、TVやネット等で観ただけで行ってみたい所(無印)が多い。 

  桜:奈良吉野山の千本桜  宮城大河原の阿武隈川土手 

  梅:奈良月ヶ瀬  青梅吉野梅郷

  桃:山梨笛吹川桃源郷

  藤:足利フラワーパーク 

  菜の花:千葉房総  

  べにばな:山形谷地

  芝桜:秩父羊山公園  道東東藻琴芝桜公園  富士山麓本栖湖近辺         

  ネモフィラ:茨城ひたちなか海浜公園

  レンゲソウ:房総大多喜の田圃

  ラベンダー:北海道富良野の花の絨毯

  ニッコウキスゲ:尾瀬が原の群落

  コスモス:昭和記念公園

 

又、花ではないが、以下の風景は、日本的な美しさでもあろうか。

  紅葉:出羽月山 谷川岳 京都嵐山 兵庫箕面

  黄葉:明治神宮外苑

  草紅葉等:尾瀬が原  道東能取湖(サンゴ草)

 

 今後、機会があれば、これらについても話題に取り上げたいと思っている。


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