2024年10月29日(火) BRICS首脳会議
◎BRICS首脳会議が、10/22~10/24日に、ロシア中部のタタールスタン共和国の首都カザンで開催されたようだ
会議には、36か国の代表団の関係者、約2万人が参加し、メディア関係者も、約2000人になるという。
ウクライナ侵攻で制裁を受けている中、ロシアは孤立していないとアピールする狙いがあるようだ。
首脳会議は、最終日に、ウクライナ侵攻中のロシアへの配慮が見える、カザン宣言を採択して、閉幕した。
◎BRICSは、BRICの4カ国の集まりから始まり、それに、Sが加わり、BRICS5カ国体制がスタートした。
5カ国は、Brasil(ブラジル)、Russia(ロシア)、India(インド)、China(中国)、South Africa(南アフリカ)である。
これに、新たに、4カ国、イラン、エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)、エチオピアが加わり、9か国体制ができあがった。(下図)
2023年に、南アのヨハネスブルグでの首脳会議では、外に、サウジアラビアとアルゼンチンの加入も認められ、11か国体制が想定されたのだが、その後の両国の国内事情もあって、9か国体制となっている。
4カ国が加わったことで、欧米文化圏の先進国会議のG7に対抗する動きと言え、欧米以外の文化圏の国々の関心が高く、今後の動向が注目されている。
◎BRICSは、当初は、単なる国々の名前だったのだが、だんだん、国際組織の体を成してきている。
首脳会議はこれまで、5か国の持ち回りで開催されてきたが、今回から、9か国持ち回りとなったようで、今回のカザン会議で、これまでで、16回も開催されてきているのは、驚きである。来年は、ブラジルが議長国となるようだ。
(参照;BRICS - Wikipedia.html)
◎BRICSの大きさ
人口 全世界の約45%
経済規模 全世界のGDPの約26%
中国とインドは、人口や経済規模でも、2050年には、世界を席巻するという。
(参照:PwC、調査レポート「2050年の世界」を発表 先進国から新興国への経済力シフトは長期にわたり継続‐インド、インドネシア、ベトナムが著しく成長 _ PwC Japanグループ.html)
北半球は先進国が多く、南半球には、発展途上国が多いことから、 グローバルサウスと言うことがあるが、アジアやアフリカなどの諸国は、BRICSに対して、強い関心を示しているようだ。
◎パートナー制
今回の首脳会議で、パートナー制を導入することが決まり、以下の13か国が、BRICSのパートナー国となっている。各国は、今後の会議に参加し、情報を得たり、意見を述べることができる。
アジア 中東アジア トルコ
中央アジア カザフスタン
ウズベキスタン
東南アジア インドネシア
マレーシア
タイ
ベトナム
ヨーロッパ 中欧 ベラルーシ
アフリカ 北ア アルジェリア
ウガンダ
ナイジェリア
アメリカ 中米 キューバ
南米 ボリビア