2014年1月31日(金) ジャンケンの実際―4人のジャンケン
本稿は、
ジャンケンの実際―3人のジャンケン (2014/1/30)
の続編で、4人のジャンケンについて述べたものである。
◎4人でジャンケンする場合の1回目の結果
4人でやる場合は、状況は、やや複雑になるが、頭の体操を兼ねて、以下に、整理を試みる。
◆4人(A、B、C、D)のジャンケンの組合せ総数 3×3×3×3=34=81通り
◆勝負がつく場合からのアプローチ
4人の場合に、勝負がつく場合の数を求める。この場合、1〜3人まで、いずれかが勝つ場合を求めるのが、ミソだ。
以上より、4人のジャンケンの1回目で、1人、2人、又は3人が勝ちとなる、場合の数と確率は、全体の和となる。手の種類は共通なので、括り出すと、以下の様な、綺麗な形となる。
3×(4C1+4C2+4 C3)/34
=(4C1+4C2+4C3)/33
=(4+6+4)/27=14/27
従って、アイコになる確率は、以下となる。
1−14/27=13/27
このやり方を延長すれば、ネットに出ている、n人についての、一般化した式が得られそうだ。
◆アイコになる場合からのアプローチ
上記とは反対に、アイコになる場合から考察すると、3人でのジャンケンについては、、前稿のように、比較的容易に、一般化出来た。でも、人数を4人に拡大すると、このアプローチは、人数と手とアイコの数の関係がややこしく、かなり、複雑になるようだ。
でも、この方法で、4人の場合に、アイコになる場合の数を求めてみる。
◇4人が同じ手の場合は、同じ手アイコ(*)となる。
人の選択 なし
手の種類 G、C、P、それぞれで1通りなので、全体で、3通り
同じ手アイコ*は、4人の場合だけでなく、人数に無関係に、常に、3通りである。
◇3人が同じ手の場合は、アイコにはならず、別の手の1人との間で勝負がつき、3残/1残となる。
例:Gが、3人の場合、
もう1人がCなら→GGGの3人が勝ち
もう1人がPなら→GGGの3人が負けで、Pの1人が勝ち
GからC、Pに代わっても、同様である。
全体の場合の数と確率については省略。
◇2人が同じ手の場合は、
・残り2人が、別の同じ手の場合(例:GGとCC、GGとPPなど)は、勝負がつく
・残り2人が別々の手(例:GGとCP、GGとPCなど)は、勝負がつかず三すくみアイコ(#)となる
というのも、厄介である。
◇上記にある、2人が同じ手(例G)で、三すくみアイコ(#)になる場合について、先ず、全数リストアップしてみると、以下の左欄のようになる。
A B C D A B C D
G G C P C C G P
G G P C C C P G
G C G P C G C P
G P G C C P C G
G C P G C G P C
G P C G C P G C
C G G P G C C P
P G G C P C C G
C G P G G C P C
P G C G P C G C
C P G G G P C C
P C G G P G C C
で、12通りとなる。
手の種類が、Gの他に、C、Pの場合もあるので、3通りがある。
念のため、このチェックとして、上の左表で、例えば、GとCを入れ替えてみると、右欄となり、Cが2人の新たな組み合わせとなることが、確認できるので、C、Pの場合にも拡大出来ることが分る。
全体では、12×3=36通り。
◇又、手が1人(例G)の場合は、他の手が2人の場合(例 上記のC、又はPが2人)に包含される。
従って、アイコとなる場合の数は、
4人が同じ手の場合* 3
2人が同じ手の場合# 36
となり、全体では、39となるので、アイコとなる確率は、
39/81=13/27
逆に、勝負が決まる確率は
1―13/27=14/27
となる。
この値は、前述の、勝負がつく場合からのアプローチで得られた値と、同じである。
◆アイコとなる場合からのアプローチの一般化の考察
上記のようなリストアップ法ではなく、一般化した方法の考察を行ってみた。
◇組合わせの数 4人(A、B、C、D)の手の組み合わせの数
各々 G、C、P 3×3×3×3=34=81通り
◇方法1:同じ手の数から求める方法の考察
・4人の手が同じ 同じ手アイコ* 手の数3は、3C1×1C1×1C1×1C1=3
・3人(4−1人)の手が同じで、4人目は3人とは別→必ず勝敗が決まる
4人目も同じ→上の*
・2人(4−2人)の手が同じで、アイコとなる場合は、残り2人(4−2人)の手が、それとは違って、しかも、別々の場合( 例 GG と C、P)となる。
人の選択 4から2を取る組み合わせ 4C2=6
各々に対して、残る2人(4−2)について、1人を選ぶのに、2C1の2通りあるので、全体では 4C2×2C1=6×2=12通り
手の数 Gの他、C、Pそれぞれについても、12通りづつある
全体では 12×3=36通りとなる。
・1人の場合は、他が、2人、又は、3人の場合に含まれる。
従って、勝負が決まらず、アイコ(*+#)となる場合の数と確率は
(3+36)/81=39/81=13/27
従って、勝負が決まる確率は、この余事象で
1―13/27=14/27
となる。(リストアップ法の数値と一致)
◇方法2:3人の場合のアイコから求める方法の考察
4人のアイコを調べる場合、まず、最初の3人で、三すくみの、#アイコ状態を作る事を考える。
3人の場合の*アイコ数は、
3C3×3=3 → 手 GGG CCC PPP
3人の場合の#アイコは、6通り(33=27通り中)(前稿)
3人で#アイコになった組み合わせでは、4人目は、任意となるので、場合の数は、×3となる。
3人目まではアイコにならないが、4人目になってアイコになる場合がでてくる。
この場合は、3人の手が、下のように、3通り中の、2/1通りの手で、アイコ一歩手前えの状況になり、組合わせ数と手の数の積が、場合の数となる。
リストアップ検証では、左欄のGの場合を、右欄のC、Pの場合に拡大している。
2人の場合 3C2×手3=9 リストアップで検証
GGC CCP PPG
GCG CPC PGP
CGG CCP GPP
1人の場合 3C1×手3=9 リストアップで検証
GCC CPP PGG
CGC PCP GPG
CCG PPC GGP
以上から、場合の数と確率は、以下。
3(3C2+3C1)/81=3(3+3)/81=18/81
これは、3人から、4人に増えて、新たに追加された、#アイコの数である。 これに、
3人目までの#アイコ数 6/27→×3で→18/81)
*アイコ数 3/81
を加えると、アイコの総数と確率は、以下となる。
18/81+18/81+3/81=39/81=13/27
この余事象で、勝負がつく確率は、以下となる。
1−13/27=14/27