2022年5月21日(土) 地域連携協定を巡って 続き
この所、アジアや、インド・太平洋を巡る動きが、慌ただしい。
以前、当ブログに、下記記事を投稿したが、
・地域連携協定を巡って (2022/1/6)
ACEAN RCEP FTA TPP 等について触れている。
・QUADのこと (2022/2/27)
日、米、豪、印 4か国の連携の意義に触れている。
本稿は、これらの続編と言えるものだ。
◇IPEF
IPEFは、再近、米政府が言い出した、経済連携の新しい枠組みであり、
Indo―Pacific Economy Framework
の頭文字をとっている。
NHKの下記サイトの解説記事を参照し、以下の4つの柱を引用する。
(新たな経済連携『IPEF』って? | NHK.html を参照)
経済連携協定では、通常は、関税のやり取りについての取り決めが重要だが、今回の協定では、1にあるように、貿易は含まれるが、関税の引き下げは除く、とわざわざ明記されている。アジア諸国にとっては、いささか、魅力が薄れるようだ。アメリカが以前脱退した、TPPに復帰することなく、新たな経済連携を提案する狙いは、どこにあるのだろうか。
2の、半導体などサプライチェーン問題は、重要なテーマだ。3のクリーンエネルギーも、地球環境問題にとっては重要である。
公正な経済を促進することと、4の税・汚職対策は、どう関わるのか、いまいち、分からないところだ。
今度の、日米首脳会談や、QUAD首脳会談で、説明があると思われるが、大統領が滞在しているタイミングで、IPEF発足を表明する予定という。
日本政府としては、参加する意向という。
◇QUAD首脳会議
5月24日に、東京で開催予定だ。下図は、今回の、東京会議のロゴ。
参加予定メンバーは、下図。
日 岸田首相 米 バイデン大統領 豪 モリソン首相 印 モディ首相
米バイデン大統領は、韓国の新たに就任した、ユン・ソンニョル大統領との会談を終えての、訪日である。また、オーストラリアでは、21日に総選挙があり、与党の現モリソン首相と、野党党首とが争っている様で、政権交代の可能性も高いようだ。状況によっては、新首相が、オンラインで参加することとなるようだ。
会談では、ウクライナ情勢を踏まえて、対ロシア政策や対中国政策の方向について、どのような意識合わせが行われるか、特に、ロシアとの関係が深い、インドの意向が注目される。
再近アメリカが提唱している、前項のIPEFも話題になろう。