2018年6月12日 (火) シャンシャン、1歳の誕生日
上野動物園で、ジャイアントパンダのシャンシャンが誕生して、今日12日が、1歳の誕生日である。
誕生時、約150gだった小さい赤ちゃんが順調に育って、いまや、28.2kgと大きくなったのは、嬉しい限りだ。親身に世話をしている飼育員の皆さんの、たゆまぬ努力とご苦労に感謝したい。下図は、ハンモックで遊ぶ、直近のシャンシャンと見守る母親シンシン。(シャンシャン、あす1歳 成長の裏に母シンシンの愛 等)
母親と、子のシャンシャンは、我家のトイレでも人気者で、毎日出会っていると言える。洋式トイレの便座に座って入口の方を向くと、右手の壁際に3枚の写真が見えるのだ。(下図)
当ブログには、下記記事を投稿しているが、
なんとも可愛いシャンシャン (2018/3/2)
この記事に出ている写真なのである。
トイレでパンダ母子に
◇ 先着順に
この6月から、上野動物園でのシャンシャンの見学方法が変わったようだ。これまでは、一旦並んで整理券をもらい、指定された時間に、再度、出かけて行って見学するという、二度手間の方式だったが、先日の6月5日から、先着順になり、一回で済むようになったようだ。 混雑次第だが、週末や祝休日はともかく、平日は30分位並べば見られるとか。 自宅から最寄りの距離にある上野公園、その内、家族で出かけて行って、会ってこようと思っている。
当のシャンシャンだが、成長して体力もつき、訪れる子供たちにも慣れて、マイペースで、木に登ったり、ハンモックで遊んだり、寝ていたり、ということのようだ。
また、つい先日、TVを見ていたら、中国四川省で、大きな野生パンダが人里へ現れたニュースがあった。 四川省には、パンダ保護センターもあり、野生のパンダも多いようだ。今回現れたパンダには、首輪がついていて、センターで飼育していたパンダを、野生に戻して観察中の個体だったという。危害は加えないようだがーーー。
◇ 上野動物園のパンダ史
日中国交回復を記念して、昭和47年(1972年)に、中国から、パンダの雌雄のペアが寄贈されたのが、わが国でのパンダ飼育の始まりである。 後述のように、名前は、カンカン、ランランだった。当時の上の動物園は、大変な人気で、我家でも、子供を連れて見に行った記憶があり、疾うに大人になっている息子も、記憶しているという。
上野動物園の、大まかなパンダ史を以下に示す。 (写真と映像でつづる上野動物園のパンダ史、ジャイアントパンダ - Wikipedia等 参照)
凡例:♂雄 ♀雌 ---来日前 ○来日 ――滞在 ◎日本で誕生 △離日 ●日本で死亡
日中国交回復 樹立記念の贈答として、ペアが来日(昭和47年 1972年)
カンカン♂ -----○72―●80
ランラン♀ -----○72―●79
残念ながら、このペアからは、子供は生まれなかった。
日中国交回復 10周年記念(昭和57年 1982年)前後に来日
ホアンホアン♀ ----○80―――●94
フェイフェイ♂ ----○82――――●97
このペアから、3頭の子供が生まれている。
チュチュ♂ ◎85●85(生存2日)
トントン♀ ◎86―――●00
ユウユウ ♂ ◎88―――●04
日中国交回復 20周年(平成4年 1992年)、30周年(平成14年 2002年)前後
リンリン♂ --○△92--○△01--○△02--○03―●08
シュアンシュアン♀ ---○03―△05
日中国交回復 40周年記念(平成24年 2012年)前後
リーリー♂ -----○11――
シンシン♀ -----○11――
このペアから生まれた最初の無名の子は6日間の命。2頭目が待望のシャンシャンだ。
・・・・・・♂ ◎12●12
シャンシャン♀ ◎17―
◇ 個体の貸借
最初は、贈与されたパンダだが、絶滅危惧種に指定され、種の保存と繁殖のために、ワシントン条約で、国際的な取引が禁止されるようになって、贈与から貸与へと変わってきている。
2011年にペアで来日したシャンシャンの両親、リーリーとシンシンも、有料の借り物で、10年後の22年には、中国へ返却する約束だ。
ペアから日本で生まれた子供も、誕生約2年後に返却すれるのが原則で、2017年に生まれたシャンシャンも、2019年には返却しなければならない。
中国のパンダ外交は、現在も続いており、最近では、フランスへの貸与も話題となった。パンダを使った、中国のしたたかな戦略も見え隠れするところだ。
◇ シャンシャンの里帰りと今後の新たな目標
可愛いシャンシャンのこと、ずーっと日本に居てほしいと言う気持ちから、昨年、返却反対運動が起ったことがある。筆者にも理解できるが、パンダ自身にとって何が幸せか考えてみると、
A 動物園で、日本に残って淋しく暮らす
B 中国に戻って多くの仲間と一緒に暮らす
言うまでもなく、後者のBだ。
10年前、中国四川省で大地震があり、多数の野生パンダや保護施設が大変な被害をうけ、全体が危機に瀕したことがあった。動物園には、展示だけではなく、種を保存するという機能もある。
戦後間もなく、タイから日本に贈られて、吉祥寺の井の頭動物園で長く暮らした、アジアゾウの はな子が、1昨年、生涯を全うしたという、悲しいニュースがあった。かなり以前だが、住まいが近くだったこともあり、子供達と見に行ったこともある。
絵本では知っている巨体の生きた象を、初めて、実際に見ることで、子供だけでなく、大人にとっても、素晴らしい体験だといえよう。
でも、動物園の教育的効果には絶大なものがあるのだが、当の象にとっては、殆ど仲間がいない、淋しい生涯なのであろう。
後期高齢者の範疇にある筆者の、さし向きの目標は、2020年、この目で、東京オリンピック・パラリンピックを観ることだ。ボランティアは無理だろうかーーー。
また、世界旅行で、以下の様な所に行きたいのだが、体調もあり、もっぱらネット利用である。
サグラダ・ファミリア教会(バルセロナ)
キラウエア火山と日立の樹(ハワイ)
バオバブの樹(アフリカ、マダガスカル)
シャンシャンの今後の成長に期待して、これからの新しい目標を考えた。 すなわち、中国に返却された後、2023年頃に、シャンシャンが、婿さんを連れて、上野動物園に里帰りするのである。
そして、子供を産んで母親になるのを、見届けることを、ささやかな目標(夢)にしたいのである。
日中国交回復 50周年(2022年)の記念事業になるだろうか?!