Quantcast
Channel: つれづれの記
Viewing all articles
Browse latest Browse all 859

日本スペイン交流400周年  3

$
0
0
2013年7月5日(金) 日本スペイン交流400周年  3

  

 

  江戸初期に、スペインとローマに慶長遣欧使節が派遣されて、今年が、丁度400周年の記念の年に当たると言うことで、先稿の 

        日本スペイン交流400周年  1 (2013/6/26)

では、この使節に関連する話題を取り上げたところである。 続編の

        日本スペイン交流400周年  2 (2013/6/29)

では、これまでの、スペインの大まかな歴史を取り上げた。

 

 少し以前の事だが、スペインはこれまで、2度訪れ、マドリードと、トレドに行っている。 今回の一連の投稿で、改めて関心が深まったスペインであるが、本稿では、シリーズの続編として、この国の現在について、その概況と、文化的な側面について、筆者の知識や旅行時の印象も混えながら、見てみることとしたい。

 

 

◎現在のスペインの概況

 ネット情報等も参考にして、現在のスペインの概要を眺めて見た。(スペイン - Wikipedia

○地勢 面積 50万km2  日本の約1.3倍(日本は37万km2)(スペインの地理学

 スペインは、殆どが一塊りの陸続き (日本は大小多数の島々の集合) 

  島嶼は、地中海のバレアス諸島、モロッコ西北沖のカナリア諸島 位

 ネットで、地勢図を見つけた。下図左では、山脈等が明確で、右図では、高原状の山地部と河川流域の平野部とが、色の対比で良く分る。 

   

  山脈 フランスとの国境はピレネー山脈 国内には、グアダラマ山脈 カンタブリカ山脈など 

  高原 国土のかなりの部分が、「メセタ」(meseta)と呼ばれる高原状の山地。

      中央高原(イベリア高原)などと呼ばれる。 高原の平均高度は、600〜700m 

  河川 川の流域に平地:耕地面積 国土の25%(日本11%)

      南部アンダルシア地方の沖積平野、地中海沿岸のエブロ川流域 など        

  土地利用(農林水産省/スペインの農林水産業概況

      農用地:国土の55%(日本の6倍)  高原利用の牧草・放牧地が国土の20%と多い

  主な農産物

      オリーブ・オリーブ油  共に生産量世界1 

      ブドウ・ワイン

      柑橘類  米  畜産物     等

  鉱業地 鉄(北部ビルバオなど)  亜鉛、水銀  等

 

○居住 人口 4600万(日本の約38%程)

     民族 スペイン人、カスティーリャ人、バスク人など 12民族 

     言語 全国公用語は スペイン語(カスティーリャ語)

            学校教育・マスコミ普及等で全国で通用

            地方公用語が5 

            カタルーニャ語、バレンシア語、バスク語、ガリシア語、アラン語。

           地域固有語が2 

            アストウリアス語 アラゴン語

     宗教 キリスト教(ローマカソリック教)

            レコンキスタ後、イスラムは残っていない? 

○政治 立憲君主国 EU加盟(EEC時代から)

       国王名や、首相名は、余り聞いたことは無い!

     フランスとの国境に、アンドラ公国(仏・西が共同大公)(金沢市位の広さ)

     過去の広大な植民地はほぼゼロ

        モロッコ内に2つの自治都市(セウタ、メリリャ)を領有

        南端の港ジブラルタルは英が領有 

○経済 GDPは世界12位 (2010年) 

     EU内では、独、英、仏、伊の次

     産業:農業国 鉱工業国

     少し前、金融危機騒ぎ  

     失業率は現在も大

 

◎スペインの文化的側面

   スペインの文化的側面は、かなりユニークと言えるだろうか。

○スポーツ  サッカーが盛ん(リーガ・エスパニョーラ)

           2012欧州選手権優勝で、2013コンフェデ杯に出場し、決勝進出したが、ブラジルに0−3で敗退。 

           W杯 2010南アフリカア大会優勝 

               2014ブラジル大会予選:欧州ブロック内で予選進行中(現在 スペインは I組1位)

         マドリードが、東京、イスタンブールと共に、2020年オリンピック誘致3候補都市の1つ

            スペイン第2の都市バルセロナでオリンピック開催(1976年) 

○音楽  フラメンコ舞踊:ギターのリズム          

          ギタリスト:セゴビア、イエペス

          ギター曲 :禁じられた遊びー映画音楽(原曲はスペイン民謡?)

                        アルハンブラの思い出(タレガ)       これらの曲を、イエペスが演奏したCDを所持

      ファリヤ:スペイン組曲

      チェリスト:カザルス   ドボルザークのチェロ協奏曲を演奏したLPを以前所持

      歌劇カルメン組曲:ビゼー(仏)の作曲(カルメン (オペラ) - Wikipedia) 

          ジプシー女 カルメンが主人公                         

          スペイン南部の歴史ある中核都市セビリヤが、物語の舞台で、「闘牛士の歌」という勇壮なアリアがある。

          スペイン旅行時の土産にフラメンコ人形を入手 

      セビリヤの理髪師:イタリアのロッシー二作曲の喜歌劇。セビリアに住む理髪師フィガロが登場。       

○文学  セルバンテス:ドンキホーテ・デラマンチャ 原語はカスティーリャ語?

          風車相手に戦う奇想天外さ

          ⇒ミュージカル:ラマンチャの男    日本では、松本幸四郎の当たり役でニューヨークでも好演

○絵画  国立プラド美術館(ボッシュ ベラスケス ゴヤ など)

      エル・グレコの宗教画(青色が印象的)

      ピカソ(キュービズム)

    

     ピカソ作:ゲルニカ(スペイン内乱での惨状)  小さなレプリカの土産物あり。

○建築  トレド、ゴルドバ、セビリヤ 等、往時の古都の多数の建築物が世界遺産になっているが、特に、以下の2件が著名。

    グラナダ:アルハンブラ宮殿など(イスラム文化の匂い)

          往時を偲んで、イスラム系の訪問者も多いようだ。  

    バルセロナ:Temple Expiatori de la Sagrada Família(カスティーリャ語) (サグラダ・ファミリア - Wikipedia

           日本語:聖家族(贖罪)教会 通称 サグラダ・ファミリア 

            当初、“サグラダ”(桜田?)とは、変な言葉と思ったが、英語の“sacred”(聖なる)の意と知ったのは最近のこと。

          設計:スペインの建築家 ガウディ  着工:1882年〜 完成:建設当初は300年かかるとも。 

         現在は、2026年(ガウディ没後100年)が完成目標。 

         今や、スペイン随一の観光地のようで、是非、訪れてみたい。

   サグラダ・ファミリア(建設中)

○食味 スペイン料理  

      魚介料理:パエリャ(ムール貝入りの米料理。大好物!) 

             カラマレ(イカのリング揚げ) など

      スペインワイン         

○闘牛 格闘技文化

       闘牛は、スペインの国技と言うが、人間が牛を殺す闘牛は、見たいとは思わない。(日本の闘牛は牛同志の押し合いだけ)

       ローマのコロッセオでは、人間とライオン等を戦わせて見物したという。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 859

Trending Articles